Tani Yuuki ヒット続く「W/X/Y」地元・茅ケ崎出身レジェンド、加山雄三の桑田佳祐の道歩む

[ 2022年9月7日 06:30 ]

神奈川・茅ケ崎が生んだニュースターのTani Yuuki
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 シンガー・ソングライター、Tani Yuuki(23)の「W/X/Y」が発売から1年以上たってロングヒットしている。8月にはサブスクリプション(定額聴き放題)の再生回数が2億回を突破した。2年前にデビューした新星は、共感を得やすい楽曲作りが信条。ルーツは加山雄三(85)やサザンオールスターズを生んだ地元の神奈川・茅ケ崎にある。

 今年、音楽配信各社のランキングでTaniの名前を見ない日はない。昨年5月に配信リリースした「W/X/Y」は年明けから徐々に順位が上がり、現在もヒットを続けている。サブスクの再生回数は先月、ヒットの新基準と言われる1億回の倍に当たる2億回に達し、人気アニメ「鬼滅の刃 遊郭編」の主題歌「残響賛歌」(Aimer)などと並んだ。

 「学生の頃から聴いているアーティストとランキングで並んだことは純粋にうれしい。これだけ長くチャートインしているのは、楽曲をちゃんと聴いてもらえている証拠なんだろうなと喜んでいます」

 ♪似た者同士こうして 年老いるまで笑っていたいね…と、男女の何げない日常生活を描いたラブソング。2020年7月のデビュー曲「Myra」がいきなりサブスク1億回を突破したのに続き、早くも2曲目のヒットとなった。

 茅ケ崎で生まれ育った。シンガー・ソングライターの大先輩に当たる加山とサザンの桑田佳祐(66)と同じ小学校出身。「2年前に上京しましたが、茅ケ崎にいた時の方が心なしか楽曲の出来が早かった気がします。近くに海があって波の音が聞こえるという環境は創作活動にいいんだと思います」

 長く愛される楽曲作りに定評がある2人を「レジェンドと言われるぐらい長く活躍されている。お二人のようなアーティストになりたい」と尊敬している。市内には雄三通り、サザン通りという2つの道路があり「いつか自分の名前の道も」と、Yuuki通りの誕生を夢見る。

 中学3年生の時に祖父にアコースティックギターを贈られたことがきっかけで音楽を志した。頭部のケガでしばらく学校に通えず、当時、同級生らとコミュニケーション不足に陥っていたTani少年は、ギターを弾きながら好きな歌を歌うことで自分の思いや感情を相手に伝えた。

 「うまく伝えられない思いを歌詞に代弁してもらっている感覚でした。自分と同じような人がたくさんいるだろうから、今度は僕がその人たちの思いを代弁できるような歌を作りたいと思いました」

 生きがいは共感を得ること。誰かの救いになるような楽曲作りを目指している。地元の大先輩の背中を追いかけて、広く愛されるシンガー・ソングライターへと成長していく。

 ◇Tani Yuuki(たに・ゆうき)1998年(平10)11月9日生まれ、神奈川県出身の23歳。20年7月に配信リリースした「Myra」はLINEミュージックのランニングで1位を記録。昨年6~9月放送のフジテレビドラマ「ナイト・ドクター」の主題歌に「Over The Time」が起用された。「W/X/Y」はTikTokでの総再生回数が8億4000万回を突破。血液型A。

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2022年9月7日のニュース