おんじ草刈正雄&小なつ粟野咲莉「なつぞら」以来の共演「成長ビックリ」「うれしい」SDGsミニドラマ

[ 2021年11月10日 11:00 ]

「SDGsミニドラマ」の一編「Kintsugi―The Art of Repair」で2019年前期の連続テレビ小説「なつぞら」以来の共演を果たした草刈正雄と粟野咲莉(C)NHK
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 俳優の草刈正雄(69)と女優の粟野咲莉(11)が10日に放送されるNHK「SDGsミニドラマ」の一編「Kintsugi―The Art of Repair」(後11・30~11・32、総合)に出演。2019年前期の連続テレビ小説「なつぞら」以来の共演を果たした。

 「SDGs(持続可能な開発目標)」の17の目標をテーマにした1話2分のミニドラマシリーズ。今年5月からNHKワールドで海外配信されていたが、今回、地上波へ“逆輸入”放送。「誰一人取り残されない社会」を共に目指そうというメッセージ、日本の社会や風土がそれぞれの目標にどう向き合っているかを伝える。

 2人が共演するのは「目標12:つくる責任 つかう責任(持続可能な生産消費形態を確保する)」を題材にした「Kintsugi―The Art of Repair」に出演。陶磁器の破損部分を漆によって修復する伝統的な技法“金継ぎ”を使い、捨てられるはずだった器を新しく美しい形に蘇らせる祖父と孫娘を描く。

 「なつぞら」は女優の広瀬すず(23)がヒロインを務めた節目の朝ドラ通算100作目。戦争で両親を亡くし、北海道・十勝の柴田牧場に引き取られた主人公・奥原なつ(広瀬)が、高校卒業後に上京。アニメーターとして瑞々しい感性を発揮していく姿を描いた。

 草刈は柴田家の“おんじ”こと祖父・泰樹役、粟野はなつの幼少期“小なつ”、なつの妹・千遥(清原果耶)の娘・千夏の2役を好演。序盤の第4話、なつ(粟野)は泰樹(草刈)に連れられ、帯広の闇市に。菓子屋・雪月の雪之助(安田顕)が作ったアイスクリームを食べ、泰樹が「それは、おまえが搾った牛乳から生まれたものだ。よく味わえ。ちゃんと働けば、ちゃんといつか報われる日が来る。おまえなら、大丈夫だ。だから、もう無理に笑うことはない。謝ることもない。おまえは堂々としてろ。堂々と、ここで生きろ」などと、なつに静かに語り掛けたシーンをはじめ、2人の入魂の演技が視聴者の感涙を誘った。

 制作統括の藤並英樹チーフプロデューサーは「日本の伝統文化に根差したSDGsの一つ『金継ぎ』をモチーフにしたドラマを制作して世界に発信するにあたり、“知的でやさしいおじいさん”の草刈正雄さん、“聡明で感情豊かな孫娘”の粟野咲莉さんの素敵な演技と『なつぞら』で培われた優しい空気感で描けたら素敵に違いないと考え、出演をお願いしました」と起用理由を説明。

 1年半ぶりの共演に、草刈は「大きく成長した姿にビックリしました。今後の活躍が楽しみです」、粟野は「泰樹さんに久しぶりにお会いすることができて、とてもうれしかったです。そして『なつぞら』という素敵な作品に出会えたこと、感謝しています!」と喜んだ。

 粟野は「お会いするまでは何故かソワソワした気持ちでしたが、お顔を見て一緒にお芝居をしたら、とってもほんわかした気持ちになって、やっぱり『草刈さん大好き!』と思いました」と撮影を振り返り「この作品に出会っていたので、学校の授業でSDGsについて勉強した時、問題をもっと身近に感じることができました。この作品を通して、物を大事にすることの大切さを考えていただけたら、うれしいです」とアピール。

 草刈もナビゲーターを務めるBSプレミアム「鑑賞マニュアル 美の壺」(金曜後7・30)で以前、金継ぎを取り上げたことがあり「新たに息を吹き返した美しい器を見て芸術的だと感じました。日本の伝統、そして物の大切さをあらためて皆さんに知ってもらいたいです」と呼び掛けた。

 今月16日(前10・45~10・47、総合)にも放送される。

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2021年11月10日のニュース