巨人・戸郷 人生初ノーヒッター!6回終了で意識「やっと緊張から…」ベンチでは「誰も言ってこなかった」

[ 2024年5月24日 21:04 ]

セ・リーグ   巨人1―0阪神 ( 2024年5月24日    甲子園 )

<神・巨>ノーヒットノーランを達成し両手でガッツポーズする戸郷 (撮影・奥 調)
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 伝統の一戦で、自身初のノーヒットノーランを達成した。巨人の戸郷翔征投手(24)が24日、阪神戦(甲子園)に今季9度目の先発登板。1安打も許すことなく投げ抜き、チームの連敗を止めた。プロ野球でのノーヒットノーランは、23年9月9日ロッテ戦での山本由伸(オリックス)以来89人目、101度目。巨人では18年7月27日中日戦の山口俊以来13人目、17度目。巨人投手の阪神戦でのノーヒットノーランは、プロ野球初快挙となった36年9月25日の沢村栄治、37年5月1日の沢村に次いで3度目。甲子園に限ると36年の沢村以来88年ぶり2人目となった。

 甲子園が異様な空気に包まれた。9回2死、ここまで阪神打線を無安打に抑えてきた戸郷が、123球目、最後の打者・中野からを空振り三振を奪い快挙を達成した。その瞬間、戸郷はバンザイポーズ。歓喜に沸くナインたちの祝福にハイタッチで応えた。

 4連敗中のチームを救った。これぞエース。出したランナーはエラーと四球で出した3人だけ。甲子園で戸郷が快挙を成し遂げた。花束を受け取り、敵地でのヒーローインタビュー。「やっと緊張から解き放たれて…最高です!」。少し言葉をかんだことが全てを表していた。6回終了後に「あと9人」と意識したと明かし、「8回を終えて本当にできるのかな、と…」と自身の心の声を説明。ベンチでは「誰一人(記録について)言ってこなかったです。記録間違いではないか…と思っていた。(コーチの)杉内(俊哉)さんも7回くらいから僕のところに来なくなったので…」と笑った。そして自身の野球人生でのノーヒットノーランについて聞かれると「記憶にないですね」と語った。

 ウイニングボールは「グローブにしっかり入れてあります。両親に渡したいと思います」と笑顔を見せた24歳右腕。最後に「チームとしてもここ最近いい結果が出ていなかったので、交流戦前の最後の3連戦だったので、何とか初戦を取りたいと思い…そういう気持ちで入りました。次から交流戦が始まりますので、なんとかジャイアンツを首位に持っていきたいと思います。応援よろしくお願いします!」とファンにメッセージを送った。

 1―0での達成は、巨人では36年の沢村、39年11月3日セネタース戦の中尾輝三以来3人目、2リーグ制後初。ちなみに阪神投手の巨人戦ノーヒットノーランは40年8月3日に三輪八郎、65年6月28日にバッキーが記録しているが、三輪は大連、バッキーは甲子園で敵地ではなかった。

 なお、ポストシーズンを含めると、球団では2018年10月14日のCSファーストステージ・ヤクルト戦(神宮)で菅野智之が達成して以来となった。

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