野村謙二郎氏 プロ野球の醍醐味詰まった9回裏 広島と阪神の「攻防」

[ 2024年5月24日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2―1広島 ( 2024年5月23日    マツダ )

野村謙二郎氏
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 【野村謙二郎 視点】投手力のいい両チームらしい戦いで見応えがあった。互いにチャンスとピンチの繰り返しでも、終わってみれば2―1のスコアで引き締まった好ゲームだった。特に9回裏の広島の攻撃、そして阪神の守りはプロ野球の醍醐味(だいごみ)が詰まっていた。

 1死一塁で石原の左中間への安打で代走の羽月が三塁へ好走塁。左翼ノイジーの捕球と送球も完璧で間一髪のタイミングだった。最後は1死一、三塁で代打・松山が二ゴロ併殺。普通のプレーに見えるかもしれないが、状況を考えれば二塁・中野のファインプレーだと称えたい。ファンブルも、送球ミスも許されない。もちろん同じプレッシャーがかかっている遊撃の木浪もしかりだ。

 さらに中野は8回にも2死一、二塁で坂倉の二塁後方に落ちようかという飛球をキャッチ。これもポジショニングの勝利だ。芝生の切れ目まで下がって守っていたからこそ追いついた。過去の経験や打球を予想、中野の勝負カンゆえの守備位置だった。

 この3連戦を振り返れば、投手力で逃げ切るために先取点を取った方が有利に試合を進められる。いま2番打者に犠打という作戦はあまり見られないが、この両チームの対戦に限ればかなり有効だと感じさせられた。(スポニチ本紙評論家)

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