広島・坂倉 復調へ号砲10号!完璧手応え2年連続2桁弾に「きっかけになれば」敗戦にもキラリ光明

[ 2022年8月20日 04:45 ]

セ・リーグ   広島3―8DeNA ( 2022年8月19日    横浜 )

<D・広>4回、ソロを放つ坂倉(撮影・久冨木 修)    
Photo By スポニチ

 広島・坂倉将吾捕手(24)が19日のDeNA戦で2年連続の2桁本塁打となる10号ソロを放った。4回に決めた一時勝ち越しの一発だったが、結果的に白星には結びつかなかった。チームは2連敗を喫し4位転落。5・5ゲーム差に離された2位・DeNAに食らいつくためには、カード勝ち越しが絶対条件といえる。坂倉の復調気配を光明として反攻を目指す。

 空砲とはいえ、坂倉の一発に価値はある。「8月は(あまり)打てていなかった。これがきっかけになれば良い」。久々といえる完璧な手応えを、忘れないように振り返った。

 同点に追いついた4回に2死無走者で打席が回った。6球目まで全て外角球。7球目、フルカウントから大貫が投じた内角スプリットに反応し、くるりと体を回転させて捉えた。高い弾道となって右翼席中段まで届く勝ち越しソロ。2年連続の2桁本塁打となった。

 「追い込まれていたので三振だけはしないようにと思っていた。正直、どう打ったか、あまり覚えていない。うまいことは打てたのかな。全試合出ているのに、まだ10本。ホームラン打者ではないけど(物足りない)」

 不振が長引いていた。8月の月間成績は、試合前まで打率・182(55打数10安打)、1本塁打、3打点。7月下旬にはマクブルームの離脱で4番に抜てきされるほどの実力者ながら、酷暑を迎えると同時に状態は下降線をたどっていった。それが、この試合は6回にも中前打を放ち、19試合ぶりとなるマルチ安打。5試合ぶりの一発が、復調への号砲となるかもしれない。

 コロナ禍に見舞われたチームが再加速するためには、坂倉の復調が不可欠だ。目下7試合連続で6番起用されている。その打順を上げられるまでに状態が上がれば、苦しいやりくりが続く打線の選択肢は、一気に広がる。監督代行の河田ヘッド兼外野守備走塁コーチも「3~6番は仕事ができている。ただ、打順の固定にこだわっているわけではない。変えても全然、問題ないと思う」と今後のやりくりを思い描いた。

 主力である菊池涼、野間、小園を欠く中、坂倉は自身の役割について慎重に言葉を選んだ。「僕一人というわけではない。チョーさん(長野)だったり、マツさん(松山)、アキさん(秋山)、アツさん(会沢)もいる。若手は若手で、しっかりやっていきたい」。2位・DeNAの勢いを止められるかは、坂倉がカギを握っている。(河合 洋介)

 《秋山意地の3安打》3番・秋山が今季3度目の猛打賞となる3安打を放ち、気を吐いた。初回2死から中前打を放つと、先頭の4回には中越え三塁打で好機演出。続くマクブルームの三ゴロの間に、同点のホームを踏んだ。2点を追う7回2死一塁でも中前打を放ち、打率を.310まで上げた。

続きを表示

2022年8月20日のニュース