【甲子園】聖光学院 エース佐山“あと12球”涙の熱投 「絶対にプロ野球へ行きたい」大学での成長誓う

[ 2022年8月20日 13:31 ]

第104回全国高校野球選手権大会・準決勝   聖光学院4ー18仙台育英 ( 2022年8月20日    甲子園 )

<聖光学院・仙台育英>小林聡(右)と抱き合って涙の聖光学院・佐山(撮影・北條 貴史) 
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 聖光学院(福島)のエース・佐山未来(3年)の「球数制限」寸前の熱投も勝利には結びつかなかった。

 2回、先発・小林剛介(3年)が3点を失い、なおも無死二、三塁のピンチで後をついだ。だが、仙台育英の勢いを止めることができず、暴投や失策など守りのミスで失点を重ねると、1死満塁からは遠藤太胡(3年)に走者一掃の適時二塁打を浴びるなど、この回、2投手で11失点を喫した。
 
 「(状態は)悪くはなかったと思います」としながらも、相手打線に低めの球を見極められ、ファウルで粘られるなど球数がかさんだ。14日の2回戦・横浜(神奈川)からカウントされる1週間500球以内の投球制限。この試合では142球の投球が可能だったが、6回を投げ終えた時点で球数は130に達した。あと12球を残して、エースはマウンドを降りた。

 降板後はベンチで目を赤くしながら味方を鼓舞した。「最後は“12球投げきるまでマウンド行くぞ”と言われていたが、(捕手の)山浅がその時に来て“お前と現役でバッテリー組むの最後だな”と言われて、山浅には苦労かけてきたんですけど、ありがとうという気持ちがこみ上げてきて、思わず涙が出てしまいました」。試合後、振り返りながら再び号泣した。

 「その時は本当に涙が出てきてしまって、何も言葉をかけることができませんでした」と試合に出続けた女房役に言葉を返せなかったと言葉をかみしめる。「大学で頑張って絶対にプロ野球へ行きたいです」と一回りも二回りも成長し、球界最高峰の舞台に立つことを誓った。

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