1日早い東北対決!ロッテ・朗希が初3被弾も甲子園・東北勢に力水7勝 楽天・岸と投げ合い制す

[ 2022年8月20日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ6―5楽天 ( 2022年8月19日    楽天生命 )

<楽・ロ>6回2死満塁から松川の走者一掃タイムリーにバンザイする佐々木朗(撮影・長久保 豊) 
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 ロッテ・佐々木朗希投手(20)が、19日の楽天戦で6月22日の西武戦以来58日ぶりの白星となる7勝目を挙げた。岩手出身の右腕は、宮城出身の岸孝之投手(37)との「東北対決」で6回を投げて自己ワーストタイの5失点でプロ初の1試合3被弾を喫したが、打線の援護に助けられた。20日、夏の甲子園準決勝での仙台育英(宮城)―聖光学院(福島)戦を前に、東北勢の初優勝に向けたエールも送った。

 ベンチの最前列で佐々木朗が手を叩き、高校球児のようにはしゃいだ。3―4と1点差に迫った6回2死満塁。2学年下の女房役・松川が走者一掃となる逆転の右中間3点二塁打を放った。右腕は思わず「泣きそうになった」と、全16試合でバッテリーを組む弟分の援護に感謝した。

 夏の甲子園準決勝より1日早い、宮城出身の岸との「東北対決」。しかも、岩手・大船渡時代に甲子園出場を目指した東北の地で実現した。その思いが立ち上がりは空回りしたのか、「最初は失投が多かった」。初回2死から浅村にフォークが2球ワンバウンドして四球を与えると、島内にはこの日最速の161キロ直球で右翼線へ先制の三塁打を浴びた。

 登板予定だった17日のオリックス戦が雨で中止となり、初のスライド登板。前日は楽天生命パークでランニングやキャッチボールで2時間汗を流した。「1日空いたが、それはそれ。その中でやっていかないといけない」と切り替えたが、4回には茂木に139キロのフォークで右越え2ラン、5回は浅村に152キロ直球で右越えソロを浴びた。

 チームが逆転直後の6回にも鈴木大に直球で右越えソロを浴びるなど6回降板までプロ最多の1試合3被弾、最多タイの5失点を喫した。それでも6月22日の西武戦以来2カ月ぶりの7勝目。「失投をしっかり捉えられたので反省して修正したい」と振り返った。

 球場表示では160キロ超は95球中1球のみ。井口監督は「制球を意識し、真ん中に入ってしまった」と指摘。木村投手コーチは「タイミングを変えながら投げているが、もっと自分の持ってる力を信用して投げ込んでほしい」と注文した。

 佐々木朗も「癖だったり、まだまだ修正しないといけない」と地元・東北での白星から再出発を期した。自身は甲子園出場を果たせず、いまだ深紅の優勝旗は白河の関越えがかなっていない。今大会の動向もチェックしているといい、「東北勢はまだ優勝していないので、頑張ってほしい」と話した。球児にエネルギーをもらい、最速164キロ剛腕も復活する。(君島 圭介)

 《通算10勝到達》佐々木朗(ロ)が今季7勝目。昨季の3勝と合わせた通算では10勝に到達した。もっとも、ゲーム5失点は6月3日巨人戦、今月3日楽天戦に並ぶ3度目の自己最多。過去2戦はいずれも黒星を喫したが、初めて勝った。また、被本塁打はこの試合の前まで通算8本(今季3本)しかなく、ゲーム最多は1本。この日の3発は自己ワーストで初の複数被本塁打になった。

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2022年8月20日のニュース