オリ・由伸 完投50勝!高卒6年目以内達成は阪神・藤浪以来 チームも3位浮上

[ 2022年8月20日 04:45 ]

パ・リーグ   オリックス4―3西武 ( 2022年8月19日    ベルーナD )

<西・オ>完投勝利の山本は通算50勝を達成し笑顔を見せる(撮影・尾崎 有希)
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 135球目。レギュラーシーズン最多の球数を費やしても、オリックス・山本には余力があった。9回2死一塁、カウント2―2からの6球目、外崎の内角へシュートの軌道で沈む148キロの高速フォークで空振り三振。3失点完投でリーグ単独トップ11勝目を挙げ通算50勝に到達した。

 「(首位との3連戦)初戦ということで絶対に勝たないといけない、いつも以上に気合を入れてマウンドに上がった。7回や8回で交代した時、いつも監督や福良さんから“野球は9回だぞ”と言われていたので、その流れで、今日もずっと言われていました」

 エースの気迫が流れを呼んだ。初回1死二塁で森を空振り三振に仕留めたが、振り逃げを試みた森に捕手・若月が一塁悪送球(記録は失策)。1死一、三塁を招き、山川に先制適時打を許しても集中は途切れない。後続を断ち最少失点で窮地脱出。0―1の3回無死一塁では送りバントを試みた源田の飛球に飛び込んでグラブの先で好捕。素早く一塁送球で併殺にし、直後の4回の逆転を演出した。

 これで西武戦は6月18日のノーヒットノーランなど、昨年7月2日から7連勝だ。3位浮上に導くとともに、首位・西武に2・5ゲーム差に迫った。「いろんな方に教わって、ここ(50勝)まで来られたけど、凄い方がたくさんいるので一勝一勝、積み重ねていけたら」。混戦の首位戦線で、頼れるエースがリーグ連覇への道筋を示す。(湯澤 涼)

 《高卒6年目以内の50勝、球団右投手64年ぶり》山本(オ)が今季11勝目を挙げ通算50勝に到達した。高卒6年目以内に通算50勝以上は、藤浪(神)が6年目の18年までに50勝して以来。オリックスでは左腕の星野伸之が6年目の89年までに50勝して以来で、右投手では阪急時代の米田哲也が3年目の58年までに53勝して以来64年ぶりだ。なお、この日は135球完投。1試合の投球数としては5月3日ソフトバンク戦まで3度あった124球を上回る自己最多になった。

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2022年8月20日のニュース