日本ハム・新庄監督は初のスーツ球場入りも黒星 普段と一転ノーサイン戦法も不発で借金20

[ 2022年8月20日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム2―7ソフトバンク ( 2022年8月19日    ペイペイD )

スーツ姿で球場入りする新庄監督     
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 日本ハムはソフトバンクに完敗し、今季8度目の4連敗で借金は今季ワーストタイの20に膨らんだ。新庄剛志監督(50)は選手に自ら考えて攻撃させる狙いでノーサイン戦法で臨んだが、走者を出したのが4回と2得点した7回だけと不発。守りでも2失策にボーク、暴投とバッテリーエラーも絡み、課題の残る敗戦となった。

 首位争いを繰り広げるソフトバンク相手の連勝も、ついに6でストップした。攻撃では4安打で2得点。守備ではミスが続出する展開に、新庄監督は「ミスはどのチームもある。それを減らしていくチームが強くなっていく。練習しかないですね。プレーが起こる前を想定してプレーする」とナインに言い聞かせるように話した。

 今季は走者が出れば積極策でどんどん仕掛けてきた指揮官が、この日は一転、攻撃ではノーサイン戦法で臨んだ。しかし、相手先発・板東が3回まで完全投球。2点を追う4回先頭の野村が死球で出塁し、1死後に上川畑がチーム初安打となる右前打で1死一、二塁を演出したが、今川、近藤の4、5番コンビが打ち取られた。

 4点ビハインドとなった7回は上川畑、今川、近藤の3連打でこの日初得点。しかし、続く古川裕が無死一、三塁、カウント3―1からのスライダーを引っかけて一ゴロ併殺打に倒れ、この間に1点を返しただけ。反撃はここまでだった。これまで「大好き」という一、三塁攻撃ではさまざまなサインを繰り出してきたが、「どうやって点を取るかを自分で楽しむ。頭を使わせるのは物凄く大事」と自由に打たせた狙いを説明した。

 3月25日のソフトバンクとの開幕戦での初采配から約5カ月がたち、故郷・福岡での同戦は今カードが最後。スーツ姿で球場入りした際には「早いね。3週間前くらいにこの球場で開幕した感じ。最後だから3連勝したい」と話していたが、厳しい結果になった。守っても先発のポンセが3回は暴投、6回はボークが絡んでそれぞれ2失点。1死三塁から三塁けん制の偽投の動きでボークを取られたポンセは「サインを間違えた」と反省した。それでも右腕は「次回登板でやり返したい」と宣言。今はこんな気概のある選手が一人でも多く出てくることが期待される。(東尾 洋樹)

 《オーダーメードの一品》新庄監督が就任後初めてスーツ姿で球場入りした。これまでは基本的にチーム全体とは別の時間帯で移動してきたが、この日はスーツ着用が義務づけられているチーム便での移動。北海道―福岡間は直行便の本数も少ないとあり「朝早いのが嫌だった。チームと一緒の動きなので」と説明した。「体のラインがキレイに出るように」とオーダーメードした一品で、全身黒でまとめたシックな装いで注目を集めていた。

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2022年8月20日のニュース