先発初勝利のソフトB・板東 ギータも「男前」祝福 臆せず清宮、近藤に内角勝負「いい投球できた」

[ 2022年8月20日 04:45 ]

パ・リーグ   ソフトバンク7―2日本ハム ( 2022年8月19日    ペイペイD )

<ソ・日>ヒーローの板東(左)と柳田は笑顔でポーズ(撮影・岡田 丈靖)       
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 ソフトバンクの板東湧悟投手(26)が19日の日本ハム戦で先発初勝利となるプロ3勝目を挙げた。2020年7月30日の西武戦以来、750日ぶりの先発で自己最長の5回2/3を1安打無失点に抑えた。三塁を踏ませない快投で、同年8月9日の楽天戦以来、自身740日ぶりの白星を手にした。柳田悠岐外野手(33)が3回に、先制の決勝2点打を決め援護した。首位の西武が敗れたため、ゲーム差は1・5に接近した。

 750日ぶりとなるプロ2度目の先発で役目を果たした板東は降板後、藤本監督と熱いグータッチを交わした。白星は20年8月9日の楽天戦以来、740日ぶりの3勝目。お立ち台では柳田から「男前」と叫ばれ、隣で照れ笑いした。

 「とても緊張したけど、拓(甲斐)さんに引っ張ってもらった。初回を抑えられたから、いい投球ができたと思う。やっぱりうれしいです」

 自己最長5回2/3を1安打無失点。「目の前の打者に集中した」と最速151キロの直球と110キロ台のカーブを織り交ぜ、3回まで完全投球。2―0の4回は1死一、二塁とされたが、今川を148キロ直球で左飛。続く近藤はフォークで遊飛に打ち取り、涼しげな顔でピンチを脱した。

 投手陣は今季、日本ハム打線に対戦チーム別でワーストの25被本塁打。それでも臆することなく清宮、近藤に内角勝負。ともに無安打に封じ、「とにかく低めに、中途半端な球は投げないように」と攻めの気持ちを貫いた。

 徳島・鳴門時代は甲子園に4度出場。甘いマスクで聖地を沸かせた右腕は先発マウンドへのこだわりを持ち続けている。初先発は20年7月30日の西武戦。5回途中5失点で負け投手となった当時を振り返り、「成長したなと。あの時の自分とは違うと感じられて、意義のある1日だった」。先発ではこれが初勝利。受け取ったウイニングボールは一生の宝物だ。

 日本ハム戦の連敗を6で止めた好投に藤本監督は「5回くらいまでいってくれたら十分だと思ったが、それ以上いけそうな感じもあった。期待以上」と絶賛。「このあと11連戦もある。次も考えてます」と再度の先発も示唆した。

 先発陣はエース千賀がコロナ陽性、大関が左精巣がんの疑いで手術、杉山が不調で離脱。緊急事態中だ。板東は「チームのためになるし、中継ぎのためにもなるので完投を目指したい」と力を込める。首位・西武に1・5ゲーム差で残り37試合。頼もしい救世主が現れた。(福井 亮太)

 《柳田V撃&4安打「試行錯誤しながら頑張ってます」》柳田が今季2度目となる4打数4安打の固め打ち。2打点もマークした。板東とのヒーローインタビューでは「(状態は)ひどいです!試行錯誤しながら頑張ってます。いいきっかけになるよう、気を引き締めます」と叫んだ。2回の先頭で止めたバットに当たったボテボテの内野安打。3回2死二、三塁では中前に2試合連続の先制打となる2点適時打。6回無死一塁では二塁打、8回1死一塁で右前打とした。13試合連続で4番に座り8月初の猛打賞で月間打率.259。藤本監督は「西武戦から、だいぶ球を引き付けられている。明日からも楽しみになってきました」とご機嫌だった。

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