阪神・矢野監督「何かきっかけ欲しいんやけど…」輝プロ初三塁打、大山同点打も鬼門バンテリンDで5戦5敗

[ 2022年5月8日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1-2中日 ( 2022年5月7日    バンテリンD )

<中・神>2回 無死 左中間に三塁打を放った佐藤輝はヘッドスライディングで三塁へ (撮影・成瀬 徹)
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 阪神は7日の中日戦で1―2と競り負け、バンテリンドームでは開幕から5戦5敗となった。矢野燿大監督(53)は不振の大山を6番に下げ、佐藤輝を8試合ぶりに4番起用するなど打線にテコ入れも、勝利にはつながらず。竜の本拠地では今季5戦3得点と貧打が深刻だ。8日の相手先発も難敵の柳。苦境は続く。

 0―1の2回。4番に復帰した先頭の佐藤輝が左中間へプロ初三塁打を放ち、1死後に6番に下がった大山が中前同点打を放った。この時点では矢野監督の打順テコ入れが奏功したかに見えたが…。結局、名古屋の虎党を沸かせたのは、この回だけ。竜の本拠地では10年以来12年ぶりの開幕5戦5敗となった。

 「状態の良い選手が少ないんでね。何かきっかけが欲しいんやけど…。なかなかそれが見えてこない」

 矢野監督の苦悩は深まるばかりだ。2回に「どんな形でもランナーを還すという気持ちで打ちました」という20打席ぶりの安打を放った大山も、1―2の4回1死二、三塁の絶好機では三塁正面へのゴロで走者を還せず。久々の一打の喜びよりも、悔しさが残る結果となった。終わってみれば中日投手陣に5安打に抑えられ、今季全敗のバンテリンドームでは、5戦で計3得点という惨状だ。

 佐藤輝、大山の打順変更に加えて山本をプロ初の5番起用など、今季36試合目で32通り目のオーダーを組んだ矢野監督。その打開策が実らない一方で、投手陣は力投を続けているだけにもどかしい。

 「打線が点を取れれば連勝できるようなぐらい投手陣が頑張ってくれているんで。どう点を取るかというところだけど…。やっぱりチャンスで、点を取れそうなところで取らないと、今の全体の調子からすると、こんな展開になってしまう」

 中日は松葉を5回で早々と交代させ、継投策に出た。ただ、相手の勝ちパターンの中継ぎ陣を打てないのも、今季の阪神の泣きどころ。6回終了時点でリードを許した試合は、これで16戦全敗となった。「やっぱり(相手)先発からどう点を取るかというのが、できなかったということがね」。8日の第3戦は昨季の最優秀防御率、最多奪三振の2冠で、今季もすでに3勝の柳が先発。超難敵だが、攻略しないことには一向に光は見えない。(山添 晴治)

 ▼阪神井上ヘッドコーチ (打順変更について)4番に(佐藤)輝明を置いたって話ですよ。前後をどうするか、というのは考えた結果、そういうふうに置いた。4番を打たせていた大山のところでチャンスが回ってきた。点数を取ることができなかったのは残念だけれど、打順を組み替えてもチャンスで回ってくる(大山)悠輔が、しっかりやってもらわないと困る。4番だろうが、6番だろうが変わりない。

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2022年5月8日のニュース