エンゼルス「なおエ」返上 3連勝で4年ぶり貯金「8」&堅首!大谷は無安打も二ゴロが決勝打

[ 2022年5月8日 02:30 ]

インターリーグ   エンゼルス3―0ナショナルズ ( 2022年5月6日    アナハイム )

<エンゼルス・ナショナルズ>勝利し、ベンチを乗り越える大谷(撮影・光山 貴大)
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 もう「なおエ」とは言わせない。エンゼルスは6日(日本時間7日)、ナショナルズ戦で5投手の継投で完封勝ち。前日から、2戦連続完封で3連勝とし、18年6月以来の貯金8で地区首位を快走中だ。借金8で地区4位だった昨年は、SNSで「なお、エンゼルスは敗れました」を略した「なおエ」が話題になったが、変身の快進撃。なお「3番・DH」でフル出場した大谷翔平投手(27)は、3打数無安打1打点だった。

 守護神イグレシアスが両手を天に突き上げる。赤いパーカ姿の大谷が、先頭に立つ勝利のハイタッチも見慣れた光景になった。

 相手打線を4安打に抑え、16年7月以来6年ぶりの2戦連続完封勝利。ジョー・マドン監督は「みんなよく頑張っている」と4月27日以来、首位を守り続けるナインに目を細めた。4年ぶりの貯金8。チームは投打に充実する。投手陣は前日3勝目を挙げた大谷に加え、新加入の剛腕・シンダーガードら先発陣が充実。救援陣は、新加入したテペラ、ループの左右のベテラン救援コンビが機能する。近年、課題だった救援陣のWHIP(1イニング当たりに許した走者数)は、今季1.04でリーグトップ。今季5度目の完封勝利もリーグトップを誇る。

 昨年は、大谷が本塁打王争いを繰り広げる一方で、トラウト、レンドンを故障で欠き77勝85敗で負け越した。SNSでは大谷の成績の紹介のあと「なおエンゼルスは敗れました」が定番のニュースは「なおエ」とやゆされた。大谷もシーズン終盤に「このままでは勝てない。もっともっとヒリヒリする9月を過ごしたい」と訴えて迎えた今季。トラウトらが復活し、総得点131もリーグトップと、投打がかみ合い快勝が続く。

 大谷の打撃にも変化が表れる。初回無死二、三塁からの二ゴロで先制。三塁走者を還すために、変化球をあえて引っ張った狙い打ちの進塁打は決勝点になった。自ら決めるのではなく、打線の一員としてのつなぐ意識。昨年とはひと味違う、エ軍打線の好調さを示すシーンになった。

 ボストンでの二刀流で3勝目を挙げた前日の試合後は、空路で6時間、約4800キロの米国大陸を横断した。大谷は指揮官の休養打診を「体調はいい」と固辞し、志願して出場。ともに14年以来8年ぶりとなる地区優勝と、ポストシーズン進出を目指すチームと一緒に戦うためだった。(笹田幸嗣通信員)

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