阪神・ロハス 神走塁で木浪の先制打を演出 6、7番がスタメン死守へ気迫のプレー

[ 2021年8月25日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神8ー2DeNA ( 2021年8月24日    京セラD )

<神・D(19)>2回、ロハスは木浪の適時二塁打で一塁から一気に生還する(撮影・後藤 大輝)
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 快勝劇の口火を切ったのは、阪神・木浪のバットだった。

 2回2死一塁だ。心身両面の準備を整え、臨んだ2試合連続のスタメン。与えられた好機をつかむために必要な要素こそ、結果だ。「なんとか、つないでいこうという気持ちで打席に入りました。その気持ちがああいう結果になってくれて、よかった」。浜口から左中間を破る二塁打で、6月12日の楽天戦以来となる打点を挙げた。結果的に決勝点となった1点をもぎ取る、突破口の一撃となった。

 その一打を演出したのは、一塁走者・ロハス・ジュニアの激走だった。2死無走者からチーム初安打の左前打で出塁。木浪のバットが快音を奏でた瞬間、本塁を目がけてロケットスタートを切った。無駄のない走塁で二塁を回り、そして三塁も蹴った。最後は勇猛果敢にヘッドスライディング。その左手が、DeNAの完璧に近い中継プレーを一手上回った。「ロハスが本当によく走ってくれて、感謝しています」。木浪がこうべを垂れた“ロハッスル”で、試合の主導権を握った。

 コンビプレーの後は個々でも躍動した。8回、まずは先頭ロハスが左打席から2試合連発の右越え4号ソロ。すると木浪も、この日2本目の二塁打を放った。息ぴったりのマルチ安打そろい踏みだ。

 矢野監督も2人に賛辞を惜しまない。まずは「気持ちがないと、ハッスルとかいう気持ちは誰も感じない」とロハスの内面からにじみ出る闘志を評価。そして「聖也(木浪)もキャンプの時も朝5時からバッティングしたりとか、ショートを奪われて…という悔しさもある。アイツも気持ちが出ていたかな」と続けた。気持ちのこもったプレーの積み重ねが、16年ぶりのリーグ優勝へつながる。 
  (須田 麻祐子)

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