日本ハム・野村 最近4試合で3本塁打「いい打ち方ができている」

[ 2021年8月25日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム3―3ロッテ ( 2021年8月24日    札幌D )

初回1死一塁、先制2ランを放つ野村(撮影・高橋茂夫)
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 日本ハムの野村佑希内野手(21)が24日、ロッテ戦の初回に自己最多を更新する4号先制2ランを放った。チームは守護神の杉浦稔大投手(29)が9回に3点リードを守り切れずに引き分けに終わって後半戦初の連勝はならず。それでも最下位に低迷するチームにあって、期待のホープは最近4試合で3本塁打と持ち味の長打力が開花し始めている。

 大きなフォロースルーで振り抜いた。スラッガーらしい鮮やかな放物線。高卒3年目の若き大砲・野村が、大好きな夏に輝きを放っている。
 「いい打ち方ができている。しっかり間が取れて(球を)持ってこられている」

 初回1死一塁。右腕・岩下に2球であっさりと追い込まれたが、ファウルで2球粘った末の5球目。抜けたフォークを左翼席へ運んだ。直球打ちが得意だが、昨季の経験を生かして今季は打席の中で変化球への意識を高めている。「変化球を打たないと今まで打ってきた真っすぐに(配球が)戻ってこない。弱点を克服してそういう(真っすぐ)勝負に持っていけるようにしたい」と3年目の進化を口にする。

 20日の楽天戦では、いずれも中堅方向へ自身初の1試合2発。昨季の3本塁打を抜き自己最多となった。安打もこれで5試合連続。チーム打率(・227)、チーム本塁打(50)がいずれも12球団ワーストを記録する打線にあって、野村の打撃への期待は大きい。

 それだけに栗山監督も手放しでは褒めない。7回は2死三塁で打席が回るも、左腕・中村稔のツーシームに空振り三振に倒れた。打線は3回以降は4度得点圏に走者を進めながら追加点を奪えなかったことも引き分けの一因となっただけに、指揮官は「もちろんいい本塁打だったけど、その後の動きの中でできることはなかったのかと本人も反省しながら前に進めばいい」と指摘。野村も「(7回の)あの打席はいい待ち方ができなかったので悔いが残る」と唇をかんだ。

 夏の甲子園で高校球児が熱戦を繰り広げる中、高校通算58本塁打の野村は花咲徳栄では2年夏、3年夏と2度甲子園に出場。2年夏は4番として埼玉県勢初の全国制覇に貢献した。甲子園は「ちょこちょこ」見る程度も「(コロナ下で)大変な中、凄いなと思う」とした。甲子園V戦士の野村が、球児に負けじと熱い夏に躍動する。(東尾 洋樹)

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