赤星憲広氏 阪神・青柳は「大エース」になるために、もっと完投にこだわってほしい

[ 2021年8月25日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神8ー2DeNA ( 2021年8月24日    京セラD )

<神・D(19)>10勝目をあげ、ファンの声援に応える青柳(撮影・平嶋 理子)
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 【赤星憲広 視点】リーグ最速10勝の青柳は大したもの。負け数も2で、防御率もリーグトップの1・91と安定感はすばらしい。フィールディング、左打者封じと一つずつ課題をクリアして、もうエースと呼べるまで成長した。しかし最後の一段を上って「大エース」になってほしい。

 その条件は完投。今季は0で、プロ6年で9回完投勝利は19年の1回だけ。今は分業制が確立され、阪神も8回岩崎、9回スアレスと信頼のおける救援陣がいるが、中6日で回っているうちはこだわってほしい。この日も7回に2点を失ったが、1死満塁で森の一ゴロをサンズが本塁でアウトにしてくれた後の適時打。ナインの思いに応えて無失点で切り抜けていたら、もう1イニング、さらには完投まで可能性はあった。

 絶対にマウンドから降りない、代えられたら悔しがるなど昔から大エースのプライドをよく目にしたが、今は時代が違うから…などでは済ませてほしくない。シーズン最終盤やCS、日本シリーズになれば各球団のエースとの直接対決もある。青柳には、次のステージを目指してほしい。(スポニチ本紙評論家)

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2021年8月25日のニュース