守護神不在が響くソフトB 「魔の9回」に追いつかれドロー 板東が2点差守れず今季16度目の引き分け

[ 2021年8月25日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク4ー4西武 ( 2021年8月24日    メットライフD )

<西・ソ(16)>9回に同点に追いつかれ、うつむくソフトバンク・板東(中央)(撮影・尾崎 有希)
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 またも9回に…。ソフトバンクは24日、西武と4―4で引き分けた。1―2の8回に3点を挙げて逆転に成功したが、9回に登板した板東湧梧投手(25)が2点リードを守れず、今季16度目の引き分けに終わった。振り返れば、20、21日のロッテ戦でも9回に失点して連敗。絶対的な守護神不在が響き、痛恨のドローとなった。

 残り3アウトを取ることが、どれだけ難しいことか。2点リードの9回に登板した板東はストッパーの難しさを痛切に感じていた。

 「せっかく逆転してくれて、いい流れだったのに。リードを守り切ることができず、凄く悔しいし、本当に申し訳ない」

 22日のロッテ戦でプロ初セーブをマークした右腕は、2試合連続で最終回のマウンドを託された。先頭の愛斗を空振り三振に仕留めたが、四球を与えた後に連打されて1点差に詰め寄られた。なおも1死一、三塁で外崎をフォークで打ち取ったはずだったが、ボテボテの当たり。松田の本塁への送球はわずかに間に合わずに同点に追い付かれ、白星がするりと逃げていった。

 20、21日のロッテ戦でも岩崎が9回に失点して2連敗した。守護神・森の故障離脱により、前半戦の途中から抑えを務めてきた岩崎だが、コンディション不良があり、工藤監督は「キャッチボールを見て、今日はやめようとなった」と起用を見送った理由を説明。11試合連続無失点と好調だった板東を送り込んだが、結果的には裏目に出た。

 工藤監督は「それだけ最後を締めるのは難しい。良い経験として積み上げてほしい」と悔しさをにじませながら話した。9回はさらに1死満塁で森の浅い中飛で三塁走者の川越が勝負をかけてタッチアップ。この日1軍復帰したばかりの牧原大のワンバウンド送球で阻止し、何とか引き分けに持ち込んだ。

 急造のストッパーが重圧に打ち勝てず、痛恨のドロー。森に加えてモイネロも離脱中でブルペン陣の不安が結果に表れている。指揮官は「また明日」と前を向いて話したが、絶対的な守護神不在が響き、波に乗れない戦いが続いている。 (井上 満夫)

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