代打で10割!パイレーツ・筒香 本拠初アーチで逆転勝利呼び込んだ

[ 2021年8月25日 02:30 ]

ナ・リーグ   パイレーツ6ー5ダイヤモンドバックス ( 2021年8月23日    ピッツバーグ )

<パイレーツ・ダイヤモンドバックス>7回、代打で3号ソロを放つ筒香(AP)
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 パイレーツ・筒香嘉智外野手(29)が23日(日本時間24日)、ダイヤモンドバックス戦の7回に代打で右翼に3号ソロ。パ軍に移籍後、本拠地初アーチで逆転勝利の呼び水となった。ここ4戦3発。移籍後のOPS(出塁率+長打率)は1・278と、1・003のエンゼルス・大谷翔平投手(27)を上回っており、持ち前の長打力を存分に発揮している。

 本拠PNCパークの大歓声を浴びながら筒香が二塁ベースを回ると、本塁打を祝う花火が打ち上がった。これが逆転への口火。豪快な代打アーチは3点を追う7回だった。無死から打席に立つと、2球で追い込まれた後にクラークの96マイル(約154キロ)の直球を強振。鋭い打球を右翼スタンドに叩き込んだ。

 「良いスイングでインパクトを与えてくれている。獲得した時に長打力があることは分かっていたが、短期間で実際にそれを見せてくれている」。デレク・シェルトン監督も満足げにうなずいた。筒香の一発で打線に火が付き、この回に同点。8回に勝ち越して劇的な勝利を収めた。

 頼もしさは数字が物語る。筒香はパイレーツ移籍後、本拠地初アーチでここ4戦3発。課題とされてきた速球に対し、ドジャース傘下3Aで対策プログラムを組んでスイングを磨いた成果が出ている。今季の95マイル(約153キロ)以上の速球に対する打率は移籍前の・167に対して移籍後は・600。ハードヒット率(全打球のうち打球速度95マイル以上の割合)も40%→50%にアップした。直球を強く叩く筒香本来の打撃。移籍後の6安打のうち5本が長打で、OPS1・278は大谷をも上回る。代打では3打数3安打と、勝負強さも発揮している。

 移籍が決まった際、筒香は3Aでの日々を経て「大きくは変えていないけど、自分のスイングの感覚が戻った」と話した。パ軍のベン・チェリントンGMはレッドソックスで同職だった13年、上原、田沢を擁して世界一になり、チーム編成における日本選手の重要性を理解。今回も筒香がド軍にトレードされた時点から動向を注視していたという。期待に応え、自身のメジャーでの地位も確立する。それが残り37試合で筒香がなすべき道だ。

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