阪神・球児 巻き返しに自信 感覚は「まだ4月序盤」

[ 2020年7月9日 05:30 ]

<神・巨(4)> 笑顔でキャッチボールする藤川 (撮影・平嶋 理子)                                                               
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 阪神の守護神の藤川が、今後の巻き返しへ決意を新たにした。チームとしては4勝10敗と開幕ダッシュに失敗し、個人的にも3度の登板で1セーブのみ。それでも、百戦錬磨の右腕は至って冷静。ファンへ向けての言葉を求められると力強く言った。

 「まだ14試合しか消化していないですし、時期としては7月ですが、本来の試合数であれば4月序盤ですし、感覚としてはまだまだここから状態としては上がってくると思うので、一日一日しっかりやっていきたいです」

 あくまでシーズン序盤であることを強調。尻上がりの1年を思い描き、今は苦しみながらも助走する時間と位置づけた。登板は今季初セーブを挙げた先月27日のDeNA戦が最後。雨天中止も含めて11日間にわたってマウンドから遠ざかってもブランクとは捉えていない。

 「じっくり調整させてもらっていますね。自分自身の中でも良い準備期間になっています」

 6月上旬の練習試合で腰の違和感を訴えて緊急降板し、万全の状態で開幕を迎えているわけではない。同25日のヤクルト戦では1―0の9回に西浦に逆転サヨナラ3ランを被弾するなど登板した3試合のうち2試合で失点。最高のコンディションでのフル回転を見据えて、力を蓄える。

 藤川だけでなく、自慢のブルペンはリーグワーストの防御率7・03に沈む。捉え方を変えれば、上がり目は十分にある。そして、3試合連続中止の影響でシーズン後半の過密日程も待ち受けるだけに焦る時ではない。

 「オーバーペースになりすぎないように気をつけながら、自分にできる限りのことを精いっぱいやっていきたいですね」。大局を見渡す39歳はゆっくりと着実にエンジンを温めていた。 (遠藤 礼)

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2020年7月9日のニュース