補強だけじゃない…楽天、首位快走を支える若手の躍動

[ 2020年7月9日 09:00 ]

6月30日のロッテに勝利し、ガッツポーズする鈴木大(左)と小深田
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 楽天が快調にパ・リーグの首位を走っている。オフの補強で加入した新戦力の活躍が目立っているが、近年のドラフトで指名された若い選手の存在も忘れてはいけない。

 今季の新人では、ドラフト1位・小深田大翔内野手と同3位・津留崎大成投手が開幕1軍に抜擢された。

 50メートル5秒9の俊足を武器とする小深田は、ここまで主に途中出場で13試合に出場し、打率・154、2盗塁。7月4日のロッテ戦と同8日のソフトバンク戦でスタメン起用された。即戦力の期待を裏切らない堅実な守備も魅力。すぐさま内野のレギュラー陣の牙城を崩すのは難しいかもしれないが、定位置獲得に向けて着実に経験を積んでいる。

 津留崎は中継ぎとして5試合に登板し、防御率0・00。テークバックが小さい独特のフォームから投げ込む150キロ超の直球と、大きく縦に割れるカーブ、カットボール、フォークを武器に無失点投球を続ける。点差がついた場面での登板が多いものの、相手打線の中軸打者との対戦の中で自信を深めている。

 今季が2年目の2選手が、すでにレギュラーに定着している。18年ドラフト1位・辰己涼介外野手は開幕から「9番・中堅」で全試合に出場し、リーグ3位タイの4盗塁をマーク。守備力と走力はプロでもトップクラスで、7月3日のロッテ戦(楽天生命パーク)では今季初本塁打を放つなど打撃面での成長を感じさせる。

 同2位の太田光捕手は、正捕手としての地位を確立しつつある。昨季は打率・219に終わったが、今季は打率・317と絶好調。盗塁阻止能力の高さだけでなく、「打てる捕手」としてのポテンシャルの高さを発揮しつつある。

 同4位の弓削隼人投手は開幕ローテーションに入り、ここまで2勝(1敗)を挙げている。俊足&強肩の同7位・小郷裕哉外野手も7月8日のソフトバンク戦で適時打を放つなど存在感を発揮。潜在能力の高さに定評がある17年ドラフト3位・山崎幹史内野手も内外野を守れるユーティリティー性をアピールしている。

 2軍で爪を研ぐ若手も多い。ドラフト6位・瀧中瞭太投手は7月2日のイースタン・リーグのDeNA戦に先発して5回無安打無失点と好投。昨季はルーキーイヤーながら非凡な打撃センスで得点圏打率・393と勝負強さを発揮した渡辺佳明内野手への期待も大きい。

 積極的な補強に注目が集まるが、あくまでも若手の育成を軸にしたチーム編成を球団の基本方針としている。石井一久GMは力説する。「中長期的に考えると、補強ばっかりしても強くならないと思っている。今いる選手が良いものが出せるように補強はするものだと考えている。若い選手が育っていくことでイーグルスが強くなっていくと思っている」。若い力が躍動することで青写真が具現化されていく。今はまさに、そのプロセスのまっただ中にある。(記者コラム・重光 晋太郎)

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