鯉投を救った2つの初体験!塹江は6年目で初勝利!菊池保は13年目で初セーブ!

[ 2020年7月9日 05:30 ]

セ・リーグ   広島6-3DeNA ( 2020年7月8日    マツダスタジアム )

<広・D(4)>プロ初勝利を挙げ佐々岡監督(左)と記念写真に納まる塹江 (撮影・奥 調)
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 マウンド上の広島・菊池保にようやく笑みが広がった。3点差とはいえ、9回は無死一、二塁の大ピンチ。自身初めてのセーブ機会での登板で、四球を2つ出した。追いつかれれば、4連敗中のチームはかなりの痛手だったが、気持ちを落ち着かせると、神里、大和、乙坂と打ち取ってゲームセット。マウンドに集まるナインを迎えホッとした表情を見せた。

 「なるべく普段通りと思ったけど、少し力んだかも。ランナーの出し方が悪かった」

 苦笑いを浮かべるのも無理はない。守護神スコットの不調により「勝利の方程式」が崩壊。その危機で、佐々岡監督が白羽の矢を立てたのが通算0セーブの菊池保だった。チームも12球団で唯一、開幕から13試合でセーブがない異常事態。13年目のベテランとはいえ、やはりマウンドで手が震えただろう。

 震える理由は、もう一つあった。8回に2番手で登板した塹江が、1番梶谷からの強力打線を見事に3者凡退にしとめて流れをつくった。このまま勝ちきれば、23歳左腕にはプロ初勝利が転がってくる。後輩の気持ちも背負っただけに、ただの1試合ではなかった。

 ウイニングボールを菊池保から受け取った塹江は「半分こにしましょうか、と言ったら『いいよ、あげるよ』と言ってもらいました」とニッコリ。入団時に2軍コーチだった佐々岡監督や沢崎投手コーチから指導を受けたことに感謝しつつ「6年かかって、やっと(勝ち投手の)チャンスが巡ってきた」と感慨深げな表情を見せた。佐々岡監督も「1点差の場面でいい流れをつくってくれた。(菊池保は)緊張したと思う。次からは落ち着いてやってくれると思う」と2人をねぎらった。

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