阪神・藤原次期オーナー 矢野新監督と一心同体 現場と“対話重視”で巻き返し

[ 2018年10月17日 05:30 ]

交代会見で笑顔で握手を交わす坂井オーナー(左)と藤原次期オーナー        (撮影・成瀬 徹)    
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 阪神の次期オーナーに内定している藤原崇起オーナー代行(66=電鉄本社会長)が16日、大阪市福島区の電鉄本社でオーナー交代内定の記者会見を開き、所信表明した。矢野燿大新監督とともに現場、フロントのトップが同時に交代することとなり、新監督と一心同体で最下位からの巻き返しを図ることを強調した。12月1日付で就任する。

 現職の坂井信也オーナーと会見に臨んだ藤原次期オーナーが強調したのは、フロント、現場の一体感だった。鉄道事業やタクシー業務などの現場畑から電鉄本社会長まで上り詰めた、たたき上げ。矢野新監督や球団フロントとの意見交換を重視し、チーム再建に尽力することを宣言した。

 「本当に身の引き締まる思い。ファンの皆様はこの最下位からどうやって脱していくんだという気持ちが随分おありだと思う。それはひしひしと感じております。これからフロント、チーム全員と話を続けながら新しいタイガースのチームをつくっていきたい」

 本社主導で行われた今回の監督交代。11日の金本監督の電撃辞任は、事実上の解任と見られる。藤原次期オーナーが、その舵取り役だったが、基本線はあくまで金本路線の継続であることを強調。その上で金本政権で1軍コーチ、2軍監督を務めた矢野新監督への期待を熱く語った。

 「金本さんと一緒にこのチームを変えていこうと、1軍コーチ、ファームの監督と3年間一緒にやってこられた。阪神タイガースを根本から変えないといけない。これはみんなの共通認識。それを十分に認識した上で、新しいものをつくってもらいたいと考えているので、継続的に新しい阪神タイガースをつくってもらえるという意味では一番適任者であると思います」

 勝てるチーム、ファンを喜ばせるチームをつくることは大前提。その中で「私が好きなのは野武士という言葉。野武士の集団は一人一人が個性があるけど、やる時には一体となってその方向に向く。チームが一丸となって目標にスムーズに、何の指示もなく、監督の思っている方に進んでいく。これが理想だと思う」と持論も展開した。一連の監督交代劇では、らつ腕ぶりをのぞかせた第10代オーナーが、阪神に新風を吹き込む意気込みだ。(山添 晴治)

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