雄星「初回から全力」ソフトB戦13連敗はもはや過去…ファイナルS先陣任せろ

[ 2018年10月17日 05:30 ]

パ・リーグCSファイナルS第1戦   西武―ソフトバンク ( 2018年10月17日    メットライフD )

明るい表情でダッシュする菊池(撮影・木村 揚輔)
Photo By スポニチ

 クライマックスシリーズ(CS)は、17日にセ、パ両リーグのファイナルステージが開幕する。1勝のアドバンテージがあるパ・リーグ覇者の西武は、エースの菊池雄星投手(27)が2位・ソフトバンクとの初戦に先発する。天敵相手に前回対戦で初白星を挙げ、苦手意識を払しょく。自身初のファイナルSの舞台で、初回から全力投球することを宣言し、10年ぶりの日本一に導く。

 武者震いはまだ早い。メットライフドームで練習を終えたエースの菊池は、穏やかな表情で居並ぶテレビカメラの前に立った。決戦前日。ファイナルSのマウンドへ立つ思いは、まずは感謝だった。

 「プロ9年間で初めてファイナルに投げられる。最高の舞台で投げられる、そういう喜びを感じながら投げたいと思うし、自分の力を全部、出したい」

 勝ち上がってきたのは天敵のソフトバンク。プロ1年目から13連敗を喫していたが、9月28日のレギュラーシーズン最終登板でついに白星を挙げた。ただ、短期決戦のマウンドだけに「昨日(15日)も5本ホームランが出ているし、どこからでも長打が打てる。短期決戦で試合を決めるのは長打」と警戒した。

 だからこそ、初回からエンジン全開を宣言。「攻撃陣の流れをつくるためには、立ち上がりが大事。初回から全力で投げる。ペース配分とかは考えない。行けるところまで行く」と誓った。リードする捕手の炭谷も「“1”が重要。初回、先頭の初球。入りだけ重視しないと」と話した。

 菊池にとっては、自身初めてリーグ優勝を体験して臨むポストシーズン。昨季は2位でファーストSに進出し、CS初登板となった初戦で則本とのエース対決を制して完封勝利を挙げた。その再現が期待される中で、優勝して迎えるファイナルS初戦を「やっとこの舞台に立てる」と表現し、昨季とは全く違う思いがある。さらに今オフ、ポスティングシステムでのメジャー挑戦は確実。敗退すれば、それが西武での最後のマウンドになる。

 決戦への決意を語っている際、メットライフドームには、くしくも大ヒット中のDA PUMPの「U.S.A.」が流れた。「やることは全てやってきた。全てをマウンドで出せれば結果はついてくる」。パシフィック・リーグをひとっ飛びし、10年ぶりの日本一を成し遂げる。 (春川 英樹)

続きを表示

この記事のフォト

2018年10月17日のニュース