男気カーショー 黒田と日米頂点だ“共闘”エール

[ 2016年10月20日 05:30 ]

11年、試合に勝利した黒田(右)の肩をもむカーショー
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 現役引退を表明した広島・黒田博樹投手(41)の古巣ドジャースで縁の深い2投手が18日(日本時間19日)、日本一と世界一への共闘を誓った。クレイトン・カーショー投手(28)と前田健太投手(28)の2人が労をねぎらい、有終の美へのエールを送った。ド軍はカブスとのナ・リーグ優勝決定シリーズ第3戦に勝利し、2勝1敗とリード。ア・リーグは第4戦が行われ、ブルージェイズがインディアンスから初勝利を挙げ、1勝3敗とした。

 08年のキャンプから長く黒田のキャッチボール相手を務め、親友と呼び合うカーショーは、海の向こうへ思いをはせた。「日本シリーズで頑張ってほしい。素晴らしいキャリアで素晴らしい友人だった。一緒にプレーできて本当に良かった」と広島の日本一を願った。

 黒田がド軍に入団した08年当時、カーショーはメジャー最年少の20歳。捕手のエリスは「彼がメジャー最高の投手に成長できたのは、黒田のプロ意識を学べたおかげだ」と証言する。黒田のド軍最後の11年には残留を懇願し、その後もオフにFAになるたび復帰を求めるメールを送った。黒田の広島復帰時には「いずれ自分もカープのユニホームを着て(黒田が投げている時に)一塁を守りたい」と話したほどだ。

 地区シリーズでは第1戦先発から、中3日で第4戦に先発し、中1日で第5戦に救援登板。カブスと争うリーグ優勝決定シリーズでも、中2日で第2戦に先発して7回無失点で初勝利に導いた。驚異の「男気フル回転」で88年以来28年ぶり世界一へけん引している。

 黒田が背負ったド軍の18番を継承した前田も思いは同じだ。「(引退の)噂はありましたが、実際に決まると凄く寂しいし悲しい。日本シリーズが残っているので、お疲れさまと言うのはまだだと思う。日本一になり、黒田さんの最後をみんなで飾ってほしい」。広島では1年目と昨年の2年間ともにプレー。「準備を怠らない姿。野球に取り組む姿勢は凄く参考になった」と感謝した。

 2人は20日(日本時間21日)の第5戦、22日(同23日)の第6戦のいずれかに先発する。カーショーは第5戦なら中3日となる。海を隔てての、日本一と世界一。感謝の思いを大団円という結末で届けるつもりだ。

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