楽天、球団史上最多の貯金14 7月末の単独首位確定

[ 2013年7月28日 06:00 ]

<楽・ロ>2回無死二、三塁、右前に2点適時打を放った嶋は、一塁ベース上でベンチに向かってVサイン

パ・リーグ 楽天8-1ロッテ

(7月27日 Kスタ宮城)
 楽天がリーグ最速で50勝に到達した。27日のロッテ戦で打線が14安打を放ち8―1で快勝。貯金14も球団新記録となった。これで2位ロッテに今季最大の4ゲーム差をつけるとともに、7月終了時の単独首位が確定。就任3年目の星野仙一監督(66)は、一貫して順位は気にしない姿勢を見せているが球団創設9年目にして悲願のリーグ優勝が現実味を帯びてきた。

 まるで夜空の星のようだ。大きな雨粒が、カクテル光線を浴びてキラキラと輝く。「ヘイッ!ヘイッ!」。星野監督は大声を張り上げ、選手と勝利のハイタッチを繰り返した。リーグ最速の50勝。それでも闘将は闘将だ。試合後の会見。笑うのは早い。歴戦の将は、肌身に染みて知っている。

 「貯金14で球団新記録なの?まだまだ恥ずかしいな。もっと、どんどんいかなきゃ!」。中日、阪神を経て、監督生活16年目。自身通算1102勝目の白星を手にしても、満足するはずがない。前を、上だけを見る。そうやって、厳しい野球界を生き抜いてきた。

 面白いように安打が連なった。2回、マギーの同点ソロから一気の5連打。本塁打に単打、二塁打、三塁打の「サイクル連打」だった。嶋の右前打で1点を勝ち越し、なお無死一、三塁。右翼線に三塁打を運んだのは、星野監督の明大の後輩・島内だ。「みんなにいい場面で回してもらった。最低でも犠飛を、と思っていた」。6、8回にも適時打を放って3安打4打点。43学年も先輩に当たる指揮官は「島内がいい仕事をした。このところ勝負強い」と褒めた。

 就任1年目の11年春。未知のパ・リーグに来て驚いた。楽天も含め、各球団の「隠れた逸材」の多さに目を丸くした。セ・リーグ一筋の野球人生。「報じられないだけで、肩の強い選手、足の速い選手…。こんなにいるのか、と思ったよ」。87年に中日監督に就任したのは40歳の時。今や66歳となった。近寄りがたい、鬼のようなオーラを放っていた青年監督は、今では孫のような年齢の若手選手の輪に自分から飛び込む。気安く声を掛け、冗談で笑う。島内には「おまえはいつも高めを振る。(狙うのは)ベルトより下や!」と何度も繰り返した。「それでもあいつは振っちゃう。面白いヤツや」。そう話す姿は本当にうれしそうだ。

 16分間中断するほどの強い雨にもかかわらず、チケットは今季5度目の完売。満員のスタンドでは、2万1334人のファンの笑顔が輝いた。「球場が満杯なら、選手はこんなにいい仕事をするんだ。そう訴えたいな」。星野監督は、そう言って少しだけニヤリとした。球団創設9年目。1年目は38勝97敗1分けからスタートし、昨季まで3度の最下位を含むBクラス7度…。負の歴史は、もはや過去の話だ。大勢のファンの前で、正真正銘の大きな星をつかみ取る。「優勝」という、まばゆい光を放つ星を。

 ▼楽天・嶋(2回無死二、三塁で決勝右前打。前日のサヨナラ打に続く活躍)魂を込めて打った。強いチームはいい流れに乗って連勝する。このまま(連勝を)伸ばしていきたい。

 ▼楽天・マギー(2回の9試合ぶりの左越え同点19号ソロ含む3安打)打ったのは真っすぐ。先頭打者だったので塁に出ることだけを考えていた。

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