ダル14勝目 一発浴びたガルシアに直球でやり返した

[ 2011年8月7日 06:00 ]

<楽・日>14勝目を挙げたダルビッシュ

パ・リーグ 日本ハム6-3楽天

(8月6日 Kスタ宮城)
 捕手・鶴岡からのサインに、日本ハムのダルビッシュは2度首を振った。6回1死で迎えた楽天・ガルシアとの3度目の対決。初球が154キロ、2球目は150キロ。そして3球目。152キロの直球で捕邪飛に打ち取った。

 「マウンドから鶴さんに“全部真っすぐでいくぞ”と言った。今後の対戦もあるし、いろんな意味で意識付けができた」

 4回2死一塁で、ガルシアには153キロをバックスクリーン左まで運ばれた。7月7日のロッテ戦(QVCマリン)で渡辺正にランニング弾を許したが、スタンドまで運ばれたのは6月24日のソフトバンク戦(ヤフードーム)で江川に右越え弾を浴びて以来。その間、のべ188人の打者にフェンスオーバーを許していなかった。

 やられたらやり返すしかない。直球に強い外国人に一度痛打された球を連投することは並の投手ならば禁じ手だが、ダルビッシュならば別。ただ、本能的な感情に流されただけではない。7日は武田勝が先発し、リーグトップの防御率1・16を誇る田中と投げ合う。それならば剛速球を多投し、翌日の楽天打線に対し、技巧派の武田勝との「緩急」も考えた。

 「きょうは全体的に2シームでなく4シームが多かった。もちろん、次の日のことも考えている。勝さんなので大丈夫だと思うけれど…」。6回には国内自己最速タイの156キロ。112球を投げ、36球が150キロを超えた。

 5回にも3安打で1点を失った後の山崎を154キロで空振り三振。要所で真価を発揮した。リーグトップを独走する14勝目で、チームが50勝に到達する中、1人でその3分の1近くの勝ち星を挙げている計算。7回3失点という結果だけで測ることができない、エースの意地と計算が凝縮された試合だった。

 ▼日本ハム・梨田監督(7回で降板したダルビッシュに)最後はへばり気味で、コントロールできていない感じだった。

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2011年8月7日のニュース