ダルビッシュが日本での惜別救援「ここで生まれ、今がある」2回2安打1失点

[ 2023年3月17日 01:00 ]

WBC準々決勝   日本9―3イタリア ( 2023年3月17日    東京D )

WBC準々決勝<日本・イタリア>7回、3人で抑え、吠えるダルビッシュ(撮影・光山 貴大)
Photo By スポニチ

 東京ドームの大歓声の中、ダルビッシュ有投手(36)が7回から4番手で登板した。

 「(歓声は)うれしかったけど集中していたのでそこまで聞こえなかった。これで(日本)最後になるかもしれないマウンドだったので」

 決意を込めて先頭のデルジオを低め152キロ直球で見逃し三振を奪った。

 「ここで生まれ育って、今がある」

 パドレスとは新たに6年契約を結んだ。年齢的にも日本での登板は最後の可能性は高い。09年の第2回大会。決勝の韓国戦で胴上げ投手になって以来のWBC救援マウンド。感謝と惜別の思いを込めて投げた。

 Da・フレッチャーは三ゴロ、フレリクは135キロのカットボールで遊ゴロに仕留め、そして思いっきり吠えた。

 「点差は離れてたけど点取られたら嫌なところだった。ゼロで抑えられたので」

 10日の韓国戦は先発して先制2ランを浴びるなど3回3安打3失点。心残りはいらない。2イニング目の8回はロペスを右飛、Do・フレッチャーには変化球で左越えソロを浴び、サリバンには右前打を許したが、パスクアンティノを高めの151キロ直球で二ゴロ併殺に切り抜けた。

 2月に来日し、宮崎合宿では若い投手陣に惜しみなくすべてを伝えた。ダルビッシュは「どんどん仲良くなってきた。結果も出てるし、チームも盛り上がってひとつになっている」と胸を張った。

 メジャー開幕まで大事な時期。この日も降板後にブルペンで調整投球を行った。「米国にいるときより調整は難しい。家族もいなかったので」と明かしたが、それ以上に大きなものを手に入れた。

 「米国の地を踏んだことない選手もいっぱいいるし、喜んでいた。日本にいるとき以上にみんなの明るい顔が見たい」

 若い侍たちに囲まれ、36歳のレジェンド右腕は充実した日々を送っている。

続きを表示

この記事のフォト

2023年3月16日のニュース