阪神・大山 岡田監督の予感的中!大好き横浜で復調モード 全4打席出塁「ヒットが出たのはいいこと」

[ 2023年3月16日 05:15 ]

オープン戦   阪神2―0DeNA ( 2023年3月15日    横浜 )

オ<D・神>5回、佐藤輝の二塁打で大山は激走(撮影・岸 良祐) 
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 猛虎の4番が、ようやく復調気配を漂わせた。阪神の大山悠輔内野手(28)が15日のDeNA戦(横浜)で2打数2安打に加えて2つの四球を選び、4打席すべてで出塁した。一時は・050まで沈んでいた打率も・152まで上昇。主砲の状態を気にかけていた岡田彰布監督(65)も試合前練習時から「きょうは絶対打ちよるなと思ってた」とひと安心。大好きなDeNA戦で、相性のいいハマスタできっかけをつかみ、「3・31」開幕へ加速していく。

 三塁手の京田が横っ跳びも、鋭いライナーが三遊間を抜ける。5回2死、大山が平良の133キロシンカーを力強く引っ張った。7回先頭でも中川の151キロ速球を、今度は痛烈なライナーで一、二塁間を割った。いずれも大山らしいフルスイングだった。4番打者らしい打球だった。

 「ヒットが出たのはいいことに越したことはないので、何が良かったのかをもう一回、見直して次の試合に向けてやっていきたい」

 オープン戦10試合目で初のマルチ。打率はまだ・152にとどまるが、10日に・050まで下がったどん底から、ようやく浮上の兆しが見えた。

 14日から22日までの関東遠征に出る前に、岡田監督は「ちょっと当たりが出てこんとなあ、いくらなんでも。週末(17日からの3連戦)は神宮か。完璧にならんでもいいけど、その辺で明るい兆しくらいは見たい」と主砲の状態を気にかけていた。監督就任直後から佐藤輝を押しのけ「4番・大山」を公言してきただけに、“アレ”への根底が崩れてしまう不安も頭をよぎっていたのかもしれない。

 悩める主砲の不振脱出のヒントになったのが、指揮官から投げかけられた一言だった。「ボール球を振ってたら、そら良くならんよ」。初回の1打席目も、3回の2打席目も、連続でフルカウントから四球を選んだのは3打席目からの2安打と決して無関係ではない。この日の試合前練習時から「今年一番のフリー打撃をしとったな。絶対打つと思ったわ」と主砲の復調を確信していたという試合後の指揮官はボールの見極めについても触れ、「そや、ボールを見極める姿(が良かった)な」と目を細めた。

 好相性も主砲の背中を押した。過去6シーズンのDeNA戦の通算打率・284、22本塁打はともにセの球団別最高。横浜スタジアムでの通算打率・301もセ本拠地球場別でトップだった。今回の2連戦でも5打数3安打を記録し、トンネルの出口となった。本領発揮は、ここからだ。

 「ボールの見極めができたのはいいですけど、その分、甘いボールをファウルにしている部分もある。そういった反省も頭に入れてやりたい」。このまま開幕へ向け、上昇気流に乗る。

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2023年3月16日のニュース