高木美帆「やったぜみたいな感じ」 絆を武器に勝ち取った金メダル 喜びと感謝が詰まった一問一答

[ 2022年2月17日 20:20 ]

北京五輪第14日 ( 2022年2月17日 )

<北京五輪 スピードスケート女子1000メートル決勝>ヨハン・デビット・コーチ(右)とポーズを決める高木美帆(撮影・小海途 良幹)

 スピードスケート女子1000メートル決勝が17日に行われ、今大会5種目出場の高木美帆(27=日体大職)が五輪新記録となる1分13秒19の好タイムを出し、堂々の金メダル。五輪の個人種目では自身初の頂点で、冬季五輪では日本勢1大会最多となる4個目のメダルとなった。レース後、だれもが待ち望んだ「美帆スマイル」とともに、喜びのコメントを発した。

 ――レースを振り返って。
 「1000は行くだけだな、と思っていたので、私の中で何秒で出るかはあまり考えていなかった。500と同じ感じで、スタートを決めることに一番フォーカスしていたと思う。相手選手も凄くスタートが速い選手で、インスタートで追う形になったが、差の縮み具合を感じる中で、結構いいスタートが切れているな、という感覚はあった。

 ――中盤はしっかり追えた。
 「あの時は私、もう疲労でいっぱいいっぱいになると思ったので、ヨハン(コーチ)から“疲れても、滑りは変えるな”と言われていて、気持ちが入り過ぎて、振り回したりしないように、コーナーもストレートも、いい滑りというか、しっかり氷を抑えていこうということだけを考えていた。

 ――ガッツポーズは。
 「結構、苦しいレースも続いていたので、何か、やったぜみたいな感じの気持ちでした」

 ――パシュートからの切り替えは。
 「気持ちの整理がついたわけではないが、4人同じ部屋なので、談笑したりとか、4人で話したりする中で、少しずつ気持ちも切り替えたというか。正直、結構(気持ちが)ギリギリでいっぱいいっぱいなところがあった。逆に他のことを考える余裕がなかったので、やるべきことだけにフォーカスできたのが良かったと思う。

 ――銀メダル3個で最終種目を迎えた心境は。
 「姉(菜那)に“美帆、銀メダル4つでも快挙らしいよ”と朝、言われた。他のプレッシャーを受け止める余裕がなかったので、自分が最後まで滑り切ることと、最初の一歩をしっかりきめることだけをずっと考えていた。一番大きかったのは、この局面で2周だけなら、頑張れるな、と思えたことだと思う。4周だったら、結構、恐怖心と戦うことになったのかな、と。

 ――涙もあった。
 「私の中で、前半でヨハンがリンクにいなかったことを思い返したり、その時間がつらかった部分があったので、ヨハンと一緒に立ったことと、自分を見せられたことが嬉しかった。あの時もお互い、ありがとうという言葉しか出てこなかったんですけど、そんな気持ちです。

 ――個人種目で初の金メダル。
 「今は個人での初というよりも、7レース目で獲れたことが、私だけでなくて、サポートしてくださる人の力だったり、コーチの支えだったり、そういうものが表れた金メダルだと思うので、、逆にチームの強さを証明できたと思う」

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2022年2月17日のニュース