高木美帆 あっぱれ有終金! 冬季1大会最多4個目メダル 女子1000メートルで五輪新&個人種目初V

[ 2022年2月17日 18:40 ]

北京五輪第14日 ( 2022年2月17日 )

<北京五輪 スピードスケート女子1000メートル決勝>金メダルを獲得し表彰台の真ん中でジャンプする高木美帆(撮影・小海途 良幹)

 スピードスケート女子1000メートル決勝が17日に行われ、今大会5種目出場の高木美帆(27=日体大職)が五輪新記録となる1分13秒19の好タイムを出し、堂々の金メダル。五輪の個人種目では自身初の頂点で、冬季五輪では日本勢1大会最多となる4個目のメダルとなった。

 「この五輪、出だしはつらいことが多く、苦しい形の始まりだったけど、最後に自分のすべてを出し切ることができた。金メダルを獲れなくても、悔いのないレースができたことがうれしいし、金を獲れたことで、うれしさが倍増した」

 美帆が滑った後に、必ず歴史はついてくる。今大会ラストの種目で、再び歓喜を日本に届けた。前回18年平昌大会では、銅メダルに輝いた1000メートル。今季W杯で3レースに出場し、1位1回、2位2回と上位を独占し、今季の自己ベストは出場選手で唯一1分11秒台を記録していた。「本命視」される中での戦い。重圧をはねのけ、パフォーマンスに昇華させる強さが美帆にはあった。

 これで五輪通算7個目のメダル。冬季では、すでに単独トップの数を増やし、夏季を含めても、水泳の北島康介、体操の内村航平ら、名だたるレジェンドに肩を並べた。体力面を理由に5種目出場へ懐疑的な見方も一部で存在した中、何と4種目でメダルを獲得し、自分の決断が正しかったことを証明した。1000メートルでは、日本女子として初優勝。打ち立てたレコードを挙げれば、キリがない。競技者として、脂の乗り切った27歳。4年後、再び五輪の舞台に立てば、メダルに関する栄光の数字がさらに増える可能性は高い。

 ◇高木 美帆(たかぎ・みほ)1500メートルの世界記録保持者。18年平昌大会は団体追い抜きで金メダル、1500メートルで2位、1000メートルで3位。オールラウンドの18年世界選手権総合優勝。20年世界選手権スプリント総合優勝。日体大出、日体大職。27歳。北海道出身。

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