元美容師の鈴木沙織 涙の2大会連続予選落ち 北京五輪フリースタイルスキーHP

[ 2022年2月17日 12:14 ]

北京五輪第14日 フリースタイルスキー・ハーフパイプ女子予選 ( 2022年2月17日    河北省張家口・雲頂スキー公園 )

予選に出場した鈴木沙織(ロイター)

 男女通じて日本から同種目に唯一出場した鈴木沙織(32=城北信用金庫)は15位で予選敗退が決まった。2回の試技のベストスコアで争う予選の1回目に68・75点を出したが、決勝に進める上位12人にわずか2・75点及ばなかった。

 今年1月のW杯では85・00点をマークし自己最高となる6位入賞。コンディションを上げて中国に乗り込んだが、1回目はクリーンに技をつなぎながらも68・75点と得点が伸びず、2回目は2発目の技で着地の乱れがあり66・25点。「悔しいですけど、ここに立てたことが本当に私は凄く幸せ。この場を借りて皆さんに感謝したい」と話し、涙を流した。

 山形県長井市出身。3歳でスキーを始め、山形中央高時代はアルペンスキーの選手として活躍も、自分自身の能力に限界を感じ、卒業後は美容師の道へ。免許を取得し半年間は美容室で勤務したものの、スキーへの思いを捨てきれず、フリースタイルスキーで現役復帰した異色の経歴を持つ。

 アルペンスキーとは勝手が違うフリースタイルスキーの世界。ケガも絶えず、16年、17年には右膝、18年平昌(ピョンチャン)五輪後には左膝の故障でメスを入れ、2大会連続の代表をつかんだ苦労人でもある。平昌では14位で予選落ちし、「泣きながら謝罪したのが思い出。悔しさを払しょくしたいのと、胸を張ってありがとうと言えるようにしたい」とリベンジを誓っていた。2大会連続で決勝進出に届かなかったが、日本から唯一の出場者として意地を見せた。

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2022年2月17日のニュース