リーゼント刑事 「おい、○○!」手配ポスター配布で予想外の反響「うちの息子がいじめられるって」

[ 2023年5月16日 17:11 ]

 リーゼントヘアから“リーゼント刑事”の愛称で知られる元刑事で犯罪評論家の秋山博康氏(62)が16日、ニッポン放送「辛坊治郎ズーム そこまで言うか!」(月~木曜後3・30)にゲスト出演し、捜査員時代の悔しい経験について語った。

 かつて担当した事件として、2001年の「徳島・淡路父子放火殺人事件を挙げた。容疑者の名字が指名手配ポスターに「おい、○○!」と書かれたことから、全国的に知られるようになった事件で、この事件を担当していたのが当時、徳島県警捜査一課で係長だった秋山氏だった。

 現場に行った秋山氏は、「被害者のお父さんの顔を見たら、“お前、何で俺を殺すんだ”という顔だった。硬直してましたけど。半分焼けてましたからね。炭化して」と回想した。被害者の表情から、「絶対、犯人は身近におるなとピンと来た」といい、捜査線上に容疑者が浮上。逮捕状を取って指名手配したという。

 秋山氏らは11年にわたり容疑者を追い続けたが、捜査はまさかの結末に。「あいつは逃げて、11年後に女の人の家で死んだんですよね。急性心不全で。病死なんですよ。結局逃げることができないので、指名手配でポスターが全国に張ってありましたから。本人は女性をだまして、その家でずっと外にも出られない。免許証はない、健康保険証もない。結局、11年後に、女性のマンションのトイレで急性心不全で死んだんですよ」と説明。「私は逮捕したかったんですけど、逮捕できなかったので、悔しい思いでいますね」と無念さを募らせた。事件は被疑者死亡のまま徳島地検へ書類送検され、不起訴処分になった。

 秋山氏はポスター文言の決定にも携わったという。「元は“ピンときたら110番”だったんですけど、全国の警察に振りまいても、おまわりさん自体も普通の殺人だったら知らないんです」と、インパクトのある言葉に変更。警察庁に重要指名手配にするよう要請した。

 全国にポスターが張り出されると、その夜から多くの電話が鳴ったという。「“お、きた!”と思ったら、“うちの息子がいじめられる”って」。同じ名字の人から苦情電話が「じゃんじゃん鳴ったんです」。説明した結果、理解はしてもらえたというが、「逮捕に至っていないところは非常に悔いが残っています」とあらためて悔しさを口にしていた。

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