水木一郎さん死去 中学校で同学年・小倉智昭氏「演劇部で一緒、楽しい思い出がある」

[ 2022年12月13日 04:36 ]

小倉智昭氏
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 「マジンガーZ」「バビル2世」など数多くのアニメのテーマ曲を歌い「アニメソング界の帝王」と呼ばれた水木一郎(みずき・いちろう、本名早川俊夫=はやかわ・としお)さんが6日午後6時50分、肺がんのため都内の病院で死去した。所属事務所が12日、発表した。74歳。東京都出身。葬儀は近親者で執り行った。

 東京都の世田谷区立梅丘中学校で水木さんと同学年だったキャスターの小倉智昭氏(75)は、中学時代の思い出を交えて追悼した。「クラスは違ったが演劇部で一緒になり、彼は落語、私は漫才を謝恩会でやったり、バンドをやったりと、楽しい思い出がある」と回想。「ギターを始めたのは私の影響だからと、30年後に水木モデルのエレキをプレゼントしてくれた。いまでも大切にしている。バイタリティーあふれる、昭和の歌手だった」と旧友を悼んだ。

 ▼ももいろクローバーZ(イベントで共演)水木さんから教わった“ゼェーーート!!”が今では私たちの定番のあいさつとなりました。これからもアニキから継承した“Z”とともにたくさんの人たちに笑顔を届けていきたいと思います。

 ≪道徳の教科書に≫その半生は道徳の教科書にもなった。2015年度から小3向けの道徳副読本「3年生のどうとく」(文溪堂)に収録されており、引退もよぎった歌謡歌手時代にアニメソングと出合い才能を開花させた水木さんの生き方を通じ、個性を伸ばす大切さを伝えている。15年4月1日には自身のツイッターで「少しでも子どもたちの力になれたら幸いだゼーット!」と喜んでいた。

 ≪99年24時間連続1000曲歌いきる≫水木さんは99年8月、山梨県の河口湖畔の野外シアターで24時間連続コンサートを敢行した。ファン約3000人が見守る中、自身の持ち歌1000曲を歌いきり「日本で一番多くの曲を歌った単独ライブ」として音楽史に歴史を刻んだ。丸22年を迎えた昨年8月30日には、自身のツイッターで「歌手として何年たっても忘れることのできない2日間になりました」と振り返っていた。

 ≪「歌謡祭」来年1・3放送≫11月8日に開催され、水木さんが車いすで出演した日本歌手協会主催コンサート「第49回歌謡祭」の模様が、来年1月3日の正午からBSテレ東で「日本歌手協会 新春12時間歌謡祭」として放送される。関係者によると、この公演が、水木さんが人前で歌唱する姿を収録した最後のステージになったという。

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2022年12月13日のニュース