藤井竜王 5冠へ「角使い」に注目 本紙観戦記者・関口武史氏が解説

[ 2021年11月20日 05:30 ]

第71期ALSOK杯王将戦 挑戦者決定リーグ   ○藤井聡太竜王ー近藤誠也七段● ( 2021年11月19日    東京都渋谷区・将棋会館 )

A図 藤井vs近藤
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 スポニチ本紙観戦記者の関口武史指導棋士五段が藤井―近藤戦を解説した。関口氏はその指し回しについて「着想が凄い」と絶賛。7番勝負では藤井将棋の醍醐味(だいごみ)「角使い」に注目するとし、勝敗予想については「どちらが勝つにしても4勝2敗以上の接戦」と読み解いた。 藤井VS近藤指し手

 棋士は自らの指し手が1本の線のようにつながる将棋を目指すという。たとえば序盤の指し手が伏線として、中終盤に生きるような。

 藤井の33手目▲5六歩は自陣を膨らませる一方、自王のこびんが開く違和感すら抱かせる一手。当時藤井王は6八にいた。

 角交換した将棋では自王の斜め前の歩を突かないよう初心者も教わる。相手に角を活用されないためだ。その常識に反した藤井の33手目が、中盤の勝負どころで近藤陣に刺さった。

 「将来、(近藤の)5四銀をターゲットに▲5五歩と突く指し手が現れるのではないか」

 関口氏の予感が20手以上後の55手目、実現する。△6三銀と退却を促すとさらに57手目▲3三歩(A図)。近藤陣の金銀を左右分離させただけではない。△同金に▲2二角、△同桂には▲1六角があった。

 では33手目時点で藤井は20手以上先の未来を想定したのか。「思い描いたから、33手目に▲5六歩と突いたのでしょう」。近年、AI研究の成果で活用法が広がった角。自陣角、筋違い角。「角交換の将棋が増えたのはソフト革命によるもの」とした。

 藤井が初出場する王将戦7番勝負。藤井に期待するパフォーマンスが▲1六角に代表的な「角使い」だという。「私の勉強した当時と角の使い方へのアプローチが違う。角という駒の解釈、可能性。使い方への自由度が楽しみ」とする。

 展望はどうか。作戦家で知られる渡辺。7月以降、タイトル戦出場がなく年明け以降の王将戦、棋王戦、名人戦の防衛戦に備えられたことは有利な材料と指摘する。「いずれにしろ4勝2敗か4勝3敗。ワンサイドにはならない」。3冠対4冠。その頂上決戦への期待を物語った。

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