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藤井竜王 無傷5連勝で初の王将挑戦権、渡辺王将との7番勝負 来年1・9開幕

[ 2021年11月20日 05:30 ]

王将の駒を手に笑顔の藤井聡太竜王(撮影・西海健太郎)
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 将棋の第71期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)は19日、東京都渋谷区の将棋会館で挑戦者決定リーグの1局を行い、藤井聡太竜王(19)=王位、叡王、棋聖含む4冠=が91手で近藤誠也七段(25)を下した。藤井はリーグ成績を5戦全勝とし、24日の最終局を待たずに渡辺明王将(37)=名人、棋王含む3冠=との7番勝負(来年1月開幕)初出場を決めた。 藤井VS近藤指し手

 史上最年少4冠は努めて平静さを装っていた。開幕以来、音速を超えるスピードで白星を重ね、他の追随を許さぬ挑戦権獲得。「(今までは)結果が出ていなかったので、今期は挑戦という結果になったことは凄くうれしいです」。ささやくような細い声で喜びを精いっぱい表現した。

 月食が最高潮を迎えた午後6時すぎ、藤井の猛攻が始まった。ガップリ四つに組んだ中盤戦から局面を動かした57手目3三歩。近藤の金をつり出すと、流れるような手順で角を切り、右辺に攻め入る。逆襲に転じた相手の猛攻を冷静にしのぎきり「2一竜(77手目)から3四歩(79手目)として、こちらの攻めが間に合う形になった」と藤井。4時間の持ち時間を21分余しての勝利を導いた。

 それにしても強い。最終一斉対局を残しての挑戦権獲得はリーグ参加者が7人になった第31期(1981年度)以降、米長邦雄棋王(32期=6勝)島朗竜王(38期=5勝1敗1持将棋)谷川浩司九段(50期=5勝1敗)羽生善治3冠(63期=6勝)の4人しかいない。

 挑決リーグ初出場だった2期前はあと1勝で7番勝負進出というしびれる最終局で広瀬章人竜王に逆転負けを喫した。史上最年少2冠となり、絶対的本命で臨んだ昨期は開幕3連敗で早々に離脱。迎えた三度目の正直は、誰にも文句のつけようがない独走劇を演じ「(相手は)トップの棋士ばかりなので、その中で結果を出せたのは励みになります」と振り返る。

 24日の最終局(対永瀬拓矢王座)を制すれば6戦全勝で、現システムでは63期の羽生以来8期ぶり7回目(6人目)の快挙となる。そして7番勝負で相まみえる現王将・渡辺との対戦成績は8勝1敗で藤井が圧倒中(未放映対局を除く)。「(渡辺は)作戦巧者で序中盤の戦略が優れている印象。特に2日制では一局ごとに深い考えを持たれて指されている。そこにこちらがしっかり対応できるように頑張りたいです」と虚空に視線を放って決意を語る藤井。3冠VS4冠のスーパーヘビー級頂上決戦は来年1月9、10日、静岡県掛川市で開幕する。

 ▽王将戦 1950年に設立された将棋8タイトルの一つで、名人戦に次ぐ歴史を持つ。これまでの対局では52年に挑戦者の升田幸三八段(当時)が対局を拒否した「陣屋事件」や、96年には挑戦者の羽生善治6冠が谷川浩司王将(ともに当時)を破り「全7冠達成」するなど多くのドラマの舞台となった。近年は勝者が武将姿やパティシエ姿となる記念写真が将棋ファンの間で注目を集めている。

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