【対談】落合氏と田淵氏の究極の打撃論 「スピンをかける」「ボールの上を叩いてくぐらせる」

[ 2023年4月14日 17:20 ]

対談を行った落合博満氏(左)と田淵幸一氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(69)が14日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。YouTube開設1年がたち、新企画として対談企画「博満の部屋」をスタートした。その記念すべき第1回目は強打の捕手として鳴らした田淵幸一氏(76)を招いて対談が行われた。

 7歳違いという2人の対談は、落合氏が質問し、田淵氏が答えるという流れで進行した。プロ野球通算510本塁打の落合氏と、同474本塁打の田淵氏だが、落合氏が「田淵さん、頭にデッドボールが当たってなかったら、どこまで(本塁打を)打っていたか、分からないよね」と話す。実際、田淵氏は5881打数で474本塁打しており、本塁打率は12.41打数に1本を放った。これは300本塁打以上した選手では王貞治氏の10.66打数に1本に次ぐ歴代2位で、落合氏の14.95打数に1本という数字を大きく上回っていた。

 田淵氏が西武時代の1980年ドラフトで秋山幸二氏、田淵氏が1984年の引退後、85年ドラフトで清原和博氏が西武に入団した。田淵氏が「秋山はホームランバッターらしいでしょ」と話を向けると、落合氏は「いや、秋山はやっぱレベルが違う、田淵さんとは。(田淵氏と比べると)ホームランバッターっていう風には感じないんだよ、俺が」と話した上で、その理由は「放物線」と答えた。「本当の意味のホームランバッターっていうのは、日本野球界で田淵さん、ただ1人だ」と改めて話すと、「今日寝れないよ、8時間しか」と田淵氏も照れ笑いだった。

 落合氏が、大きな放物線で本塁打を量産した田淵氏について「あれは誰に教わったとかっていう打ち方じゃなくて、天性のもんなんだと思う」と話すと、田淵氏はボールとバットの接地の部分に関する感覚を話した。「俺はボールがあったら、中心じゃなくて、中心のちょっと下をスピンを掛ける、そういうイメージで常に下を下をっていう感じ。こするっていうかな」。これに落合氏も「どっちかいえば、ボールの真ん中より上っ面を叩いて、バッドを下にくぐらせていくっていうね」と話していた。

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