阪神・和田2軍監督 有望若虎・井坪、戸井らの指導に決めたルールとは

[ 2023年4月14日 13:08 ]

11日のウエスタン・中日戦で井坪を迎える和田監督(左2人目)ら阪神ベンチ
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 開幕から好スタートの1軍に負けじと、阪神の2軍も今季は活気にあふれている。注目されているのはドラフト3位・井坪陽生外野手(18=関東第一)と同5位・戸井零士内野手(18=天理)の18歳コンビだ。

 右打者の井坪はウエスタン・リーグ公式戦で安打を量産。9日のオリックス戦(鳴尾浜)でサヨナラ安打を記録するなど、13日時点で6試合連続安打。打率4割台で、打率上位に顔を出している。

 戸井も右打者で、天理時代から甲子園の大舞台を経験。勝負度胸があり、広角にも打て、パンチ力も秘める。13日の中日戦(鳴尾浜)ではプロ1号が逆転サヨナラ本塁打となり「気持ちいいです。完璧に打てた」と興奮気味に語った。同期入団だけに、互いの活躍も刺激になっている。

 今季から就任した和田2軍監督に2人の評価を聞いた。「井坪は追い込まれてからでも、広角に打ち分ける。大したものだよ。ファーストストライクからしっかり打てるし、タイミングを取って、しっかり芯で捉える。構えは独得で内角がどうかな、という印象があるけど、対応はできている。戸井も器用な選手。バッティングは広角だし、スイングもシャープ。線は細いけど、体のキレもある」。共通しているのは、打撃フォームには手を加えずに、経験を積ませる指導方針だ。

 さらに和田2軍監督は2人に対して「連続3試合でスタメンで使わない」ことを基本方針にしている。「いずれ卒業するけど、今は無理はさせられない。高校を出たばかりだから」と2試合連続スタメンを上限とし、3試合目はベンチスタートと決めている。スタメンも守備の負担が少ないDHを組み合わせている。

 「井坪はセンター、戸井はショートと動きもいい。打つだけの選手になってほしくない。いいスタートは切ったけど、まだ体力も含め、やるべきことはある」と和田2軍監督。1軍監督を経験し、昨年までは編成の仕事もしてきた。チームにとって選手は財産。だからこそ、しっかり育てるという方針は揺るがない。期待の18歳コンビは羽ばたくための土台を固めている。(鈴木 光)

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2023年4月14日のニュース