日本新薬に9年ぶり復帰の前DeNA・倉本寿彦が貫禄の3安打「まだまだ動けるぞ」プロ返り咲きにも意欲

[ 2023年4月14日 04:00 ]

社会人野球JABA岡山大会 Cブロック   日本新薬5―2日本製鉄室蘭シャークス ( 2023年4月13日    倉敷マスカット )

 <日本新薬・日本製鉄室蘭シャークス>9回、最後の打者の三塁ライナーを好捕した日本新薬・倉本(中央)は試合後の整列に向かう
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 日本新薬がリーグ戦初戦を白星で飾った。昨年までDeNAでプレーし、9年ぶりに復帰した倉本寿彦内野手が3安打で実力を見せつけた。

 「若い選手にいい刺激をもらいながら野球ができている。広角に打ち分けられたのは良かった」

 チーム最年長の32歳は、3番三塁で先発。初回に中前打、5回に左前打、同点の7回は1死二塁から右安打で好機を広げ、4番・若林将平の決勝2点二塁打を呼び込んだ。

 復帰が発表されたのは3月10日。しかし、昨年オフにDeNAを自由契約となった直後から、日本新薬がオファーをしてくれていたという。復帰を決めた理由を「根負けした感じ」と言いながらも、ギリギリまで決断を待ってくれた古巣に感謝した。

 松村聡監督は倉本加入の効果を口にする。「技術的なものよりも、野球に臨む姿勢がいい。野球人である前に社会人であること(の大切さ)ですね」

 プロ生活8年で得た経験を伝えるのはもちろん、周囲に「もっと上を目指せ」と励ますことでチーム力のアップにつながる相乗効果を生んでいる。

 倉本自身もプロ復帰への意欲は薄れていない。現在は家族と離れて単身赴任生活を送る。

 「覚悟を決めて、こっちに来ている。まだまだ動けるぞと。(もう一度)上に行くのをあきらめていない」

 プロへの道のりが険しいのは十分に知っている。それでも、視線に一切の迷いはなかった。

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2023年4月14日のニュース