侍・中野 “虎のたっちゃん”初スタメンでミスったけど足はええやん 2度生還&盗塁も決めた

[ 2023年3月12日 05:25 ]

WBC1次ラウンドB組   日本10ー2チェコ ( 2023年3月11日    東京D )

<日本・チェコ>5回、二走・中野(左)は牧原の左前適時打の間に生還する(撮影・西川祐介)
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 中野は最初のプレーでミスをした。「スタートは初めてで、入り方が分からず緊張もあった」。負傷の源田に代わって初先発。山形県出身で東北福祉大まで東北地方で過ごし、くしくも「3・11」に迎えた大舞台だった。初回2死二塁からのゴロを捕球後の一塁送球が中途半端なバウンドになり、ファウルグラウンドで転がる間に先制の生還を許した。

 ベンチでは源田らに言葉をかけられた。「“大丈夫だから”と。優しい声をかけてもらった。“ヤバい”という気持ちでいたので、先輩方が“次だよ”と言ってくれて、救われた」。落ち着きを取り戻し、2回は佐々木朗の足に当たってバウンドが変わったゴロを冷静に処理。失策を引きずらず、4度の遊ゴロを軽快にさばいた。

 打撃でも3四球を選んで2度生還。5回1死ではカウント2―2からの7球目に二盗を決めた。「もう少し早いカウントで走れば、打者も楽になる。しっかり研究して早めにスタートを切れるようにしたい」。21年盗塁王の自負心が見えた。

 10日の韓国戦では4回から出場して三塁打を含む2安打。源田の骨折が判明したことで今後も遊撃での出場が増える可能性は高い。「本当にいい経験ができている。今日ミスした経験をしっかり明日以降につなげていきたい」。世界一奪回を目指す戦いで鍵を握る存在になりそうだ。

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2023年3月12日のニュース