阪神・才木 7回嶺井に直球で真っ向勝負も決勝被弾…それでも「後悔はない」今季初黒星も確かな手応え

[ 2022年8月12日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神1―4DeNA ( 2022年8月11日    横浜 )

<D・神>7回2死一塁、嶺井(左から2人目)に左中間2ランを打たれた才木(左)(撮影・小海途 良幹)
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 手応えと悔しさの残る“真っ向勝負”だった。阪神・才木は、一番の武器である直球で天国と地獄を見た。

 「真っすぐでファウルとか取りにいこうと思ったところを、ちょっと甘かったのかな」

 同点で迎えた7回2死一塁で対峙(たいじ)した嶺井への3球目だった。2ボールから投じた145キロの直球を完璧に捉えられ左翼へ勝ち越しの2ランを被弾。「こうしておけばよかったという後悔はないし、打たれたっていう自分の実力不足」と勝負の分岐点を振り返った。その後も1点を失って6回2/3を4失点(自責3)で降板。トミー・ジョン手術から復帰後最長のイニングでも「あそこを任されてゼロで帰ってこられないのは自分の実力不足。信頼を勝ち取っていかないといけない」と自己評価は厳しかった。

 痛打されたのが直球なら、改めて自信を深めたのも直球だ。序盤から力で打者を押し込み強力打線を圧倒した。その証拠に3回までに奪った9個のアウトのうち、7個が凡飛。初回2死一塁から4回の先頭桑原まで8者連続で飛球に仕留めるなど、直球を決め球にしたパワーピッチでゼロを並べていった。

 「フライアウトも多かったですし。結構差し込んで、向こう(打者)も真っすぐが来ると分かっている中で打ち取れているっていうのは良かった」

 手術明けを考慮されて中10日以上の間隔を空けての起用が続くが、この日も含めて3登板全てで先発の役割を果たしている。今季初黒星ににじんだのは収穫と課題。矢野監督からも「今日の負けは才木の責任ということは別にない。しっかり投げたところもあったし、最後のアウト1個を疲れた中でどう取れるか」と評価された。

 2被弾はいずれも直球。「真っすぐを張られて打たれたというところはもったいないなと思う。回を追うごとに弱くなっているので、そこは練習していかないといけない」と唇をかんだ。磨くべきものを再確認できた。(遠藤 礼)

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2022年8月12日のニュース