阪神 コロナ禍ショック…痛恨3連敗で5割逆戻り 頼みの4番・佐藤輝が得点圏3度の打席全て沈黙

[ 2022年8月12日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神1―4DeNA ( 2022年8月11日    横浜 )

<D・神>8回2死一、二塁、佐藤輝は三振に倒れる(撮影・平嶋 理子)
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 阪神は11日のDeNA戦に1―4の逆転負けを喫し、同一カード3連敗で7月28日以来の勝率5割に逆戻りとなった。主力に新型コロナウイルス陽性者が続出する中、頼みの佐藤輝明内野手(23)が得点圏に走者を置いた3度の打席で全て沈黙。苦しすぎる現状を打破するには4番の爆発は不可欠だ。矢野燿大監督(53)は地元に戻る12日からの中日戦を前に、必死で前を向いた。

 一発出れば同点――。打線のつながりが困難な今、阪神ベンチもファンも期待したのは、横浜で何度も見た豪快弾だったに違いない。1―4の8回2死一、二塁。自覚十分に初球からフルスイングした佐藤輝だが、最後は伊勢の5球目直球にバットが出ず、見逃し三振に倒れた。

 奇跡の逆転優勝を狙う中、痛恨過ぎる同一カード3連敗。しかもヤクルトも広島に3連敗しただけに、なおさら悔しさが募る。すでに離脱していた大山に加え、9日のこのカード初戦の前に中野の新型コロナ陽性が判明。さらに、前日10日に「感染疑い」で登録を外れた近本も、この日に陽性が発表された。巡り合わせの悪さを象徴するように、今季の木曜日の敵地での試合は開幕から1分け8敗と未勝利のままだ。

 本来の1、3、5番がいない中、初回に石田の暴投で先制。幸運な形でスタートしたものの、やはり追加点が遠い。矢野監督も「チャンスがないからね」と嘆く展開となり、力投していた才木が1―1の7回に嶺井に決勝2ランを被弾。さらに、その後の2死一塁でオースティンの左中間二塁打に島田、木浪のダブル失策が絡んで4点目を献上。ここ数試合で失点につながっている失策数は65まで増え、巨人と並ぶリーグワーストとなった。

 「苦しいチーム状況であることは変わりない。だからといって、後ろを向いて、背中を丸めてやる野球はしたくない。誰か一人が活躍して勝てるような感じじゃないんで。全員で束になっていかないと、なかなか突破口は開けない。逆にそれができると突破口は開けると思う」

 矢野監督は気丈に前を向き、チーム一丸で試練を乗り越える覚悟を示した。一方で、中軸打者で唯一健在の佐藤輝への期待はどうしても大きくなる。この試合は4回1死走者なしの第2打席で中前打したものの、得点圏に走者を置いた残りの3打席は全て凡退。8月は30打数4安打、打率・133と苦しむ。頼みの4番に代名詞の豪快弾が飛び出せば、チームを覆う暗雲も吹き飛ぶと信じたい。(山添 晴治)

 《失策数が試合数上回る》阪神はこの日の2失策でチーム65失策目。これは巨人と並んでリーグワーストの数字。8月は長期ロード9試合で無失策は3、4日の巨人戦2試合だけ。5日広島戦からは6試合連続で11失策目になる。月別では
3月<2>(6試合)
4月<9>(24試合)
5月<16>(24試合)
6月<15>(23試合)
7月<12>(20試合)
8月<11>(9試合)
失策数が試合数を上回るのは、各月の試合ごとで見ても8月が初めて。シーズンでは87失策ペースで、4年連続リーグ最多だった昨季86失策とほぼ同じ。昨季は106試合目で70失策だった。

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