福島敦彦氏 相手ミスで得た好機を生かしきれなかった明徳義塾 強豪校同士のハイレベルな戦い

[ 2022年8月12日 04:03 ]

第104回全国高校野球選手権第6日・2回戦   明徳義塾1―2九州国際大付 ( 2022年8月11日    甲子園 )

<九州国際大付・明徳義塾>初戦敗退に終わった明徳義塾ナイン(撮影・後藤 大輝)
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 【福島敦彦の迫球甲子園】強豪校同士によるレベルの高い好ゲームだったが、勝敗を分ける大きなポイントになったのが3回の明徳義塾の攻撃だった。1死二塁から1番・井上君の中前への先制適時打に中堅手の失策が重なり二進。次打者・安井君も敵失で一、三塁とさらなる好機を迎えたが、3番の田中君は併殺打。接戦が予想され、序盤に相手ミスで得たチャンスで得点すれば一気に流れを持ってくることもできただけに惜しまれる初球攻撃だった。

 ともに甲子園を経験している明徳義塾の吉村君と九州国際大付の香西君の両左腕は持ち味を発揮した。140キロを超える真っすぐはないが、緩急をうまく使う配球で打者に的を絞らせなかった。香西君は緩急に両サイドも、よりうまく使っていた。両校合わせて10安打中、唯一の長打は4回の決勝点の起点となった九州国際大付の中上君の左中間二塁打。真っすぐを5球続けた末の一打で平衡カウントだっただけに、緩い球をはさむなど、もう一工夫あれば違う結果になったかもしれない。(報徳学園、慶大、中山製鋼元監督)

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