広島・堂林「懐かしい」540日ぶり一発!!今季初の1番で攻守にキラリ 左翼から鮮やか補殺

[ 2022年4月24日 05:30 ]

セ・リーグ   広島6-0DeNA ( 2022年4月23日    マツダ )

<広・D>3回2死二塁、堂林は中越えに先制の2点本塁打を放つ(撮影・奥 調)
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 広島の堂林翔太内野手(30)が23日のDeNA戦(マツダ)で攻守に活躍した。今季初めて1番で先発出場し、3回にバックスクリーン左へ540日ぶりの一発となる1号先制2ラン。左翼守備でも、4回に本塁への好返球で4年ぶり通算2個目の外野での補殺を決めた。森下暢仁投手(24)は7回零封の好投で3勝目を飾り、前回2回8失点の悪夢を払拭した。

 勝利投手の森下と並んだ本拠地でのお立ち台。堂林は「感触はすごく良かったので入ると思った。懐かしい感じがしました」と言って、2万9千人超の大観衆を笑わせた。

 森下が犠打を決めた3回2死二塁で放った1号先制2ラン。カウント2―1から上茶谷の真ん中高め直球を強く振り抜くと、打球は大歓声に乗ってバックスクリーン左へ吸い込まれた。20年10月30日の中日戦以来、実に540日ぶりの一発だ。

 「久々にお客さんがたくさん入った中での一発。2年前とは違う感慨がある。(上茶谷は)結構真っすぐで押してきていたので、1本に絞って自分のスイングができました」

 6回先頭では左前へ運んで貴重な追加点をお膳立て。それだけじゃない。左翼守備でも魅せた。4回1死一、二塁で田中俊の左翼線安打を処理して本塁へワンバウンドの好返球。二走・ソトの生還を阻み、外野手としては18年4月10日の阪神戦以来2個目の補殺をマークした。

 努力家の1学年先輩に刺激を受ける。苦節10年目で初の開幕スタメンをつかみ、攻守走で貢献する上本。泥臭く必死にプレーする姿に触れた時、同じ野球観を持つ堂林が触発されるのは必然だった。

 「自分が出られないのは悔しいけど、うれしい気持ちの方が強かった。コツコツ頑張っていれば、いつかチャンスは巡って来る。そういうことを、やられてきた方。控えメンバーの希望というか…」

 14年に53試合で先発実績があるものの、以降は20年11月7日の阪神戦1試合しかなかった堂林の1番。佐々岡監督は「コーチと決めた。期待に応えてくれたのは大きい。チャンスをものにすれば使うのは当然」とたたえ、1番継続を示唆した。

 「僕が決めることではないので、スタメンだった時に結果が出せるような準備をするだけ。控えが頑張ればチーム力も上がるので」

 セ界の下馬評を覆す勢いの22年序盤。高い意識を持つのは会沢や菊池涼、大瀬良ら中心選手だけじゃない。酸いも甘いも知る30歳は無論、定位置獲りをあきらめてはいない。(江尾 卓也)

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