オリックス 朗希攻略へ、機運高まるサヨナラ劇!来田「同じプロとして打ってやろうという気持ち」

[ 2022年4月24日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス3-2ロッテ ( 2022年4月23日    京セラD )

<オ・ロ>11回1死一、三塁、伏見の二ゴロで三塁走者・来田がサヨナラの生還(捕手・加藤)(撮影・井垣 忠夫)
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 大きな体をよじらせ伸ばした左手で本塁ベースに触れた。球審の福家英登が両手を広げる。サヨナラだ!即座にロッテがリクエストを要求。検証を求めて約1分、来田は待たされたが「タッチされていない、かわした」と、そのままセーフの確信があった。

 延長11回、先頭打者で今季初安打となる右前打で出塁した。この日、再昇格して即スタメンも4打席は凡退。「苦しんでいたので、どうにかして後ろにつなぐ意識でした」。1死一、三塁となり、伏見が痛烈な二ゴロ。前進守備の中村奨がはじいたのをみて、スタートを切った。チームメートからのウオーターシャワーは伏見にぶっかけられていたが、記録が適時失策だったため急きょ、ヒーローが来田に変更となり、初のお立ち台に呼ばれた。

 「初めてです。ファンの皆さんの前で、うれしいです。自分らしさを積極的に仕掛けていって、もっとアピールしていきたいです」

 来田の右前打がこの日の10安打目で、2日の日本ハム戦(11安打)以来、15試合ぶり今季2度目の2桁安打。20年は4分け7敗だった延長戦も今年は3戦3勝だ。10回に一度は勝ち越されたが直後の攻撃で吉田正の右犠飛で追いつくなど、粘り強くなった。

 そして、24日は佐々木朗との再戦を控える。10日の敵地では完全試合の屈辱を味わった。2週間前は寮でテレビ観戦だった来田がスタメン出場の可能性は低くはない。「対戦したら、同じプロとして打ってやろうという気持ちはあります」。中嶋監督も静かにリベンジの炎を燃やす。「明日は明日よ」――。佐々木朗攻略の機運は一気に高まった。(畑野 理之)

 ◇来田 涼斗(きた・りょうと)2002年(平14)10月16日生まれ、兵庫県出身の19歳。明石商では1年夏から3季連続で甲子園に出場し、2年春準々決勝の智弁和歌山戦で、史上初の初回先頭打者弾&サヨナラ弾。高校通算34本塁打。20年ドラフト3位でオリックス入団。21年7月13日の日本ハム戦で高卒新人初のプロ初打席初球本塁打。1メートル80、90キロ。右投げ左打ち。

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