メジャーの3000本安打達成者は今後はしばらく出ない。その根拠とは?

[ 2022年4月24日 15:27 ]

<タイガース・ロッキーズ>通算3000安打を達成したカブレラは両手をあげ歓喜のポーズ(AP)
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 タイガースのミゲル・カブレラ(39)がメジャー通算3000本安打を達成、史上33人目の快挙となったが、ジ・アスレチックのステファン・ネスビット記者はこの記録は今後しばらくは出ないと予測している。

 92年、ブルワーズのロビン・ヨントとロイヤルズのジョージ・ブレットが3000本を達成。以後、新たな達成者が出るまで4年空くことはなかったが、次は時間がかかり、1958年のカージナルスのスタン・ミュージアルから1970年のブレーブスのハンク・アーロンまで11年空いたが、それ以来最も長くかかるとし、根拠を説明している。

 今現在、2000本台の現役選手は3人。最多はメッツのロビンソン・カノ(39)で2630本だが、薬物違反による21年シーズンの出場停止処分で達成が困難になった。復帰した今季は試合に出たり出なかったりで31打数6安打。契約は来季まであるが、優勝を目指すチームで、成績が悪ければ試合には出られない。2116本のカージナルスのヤディエル・モリーナ(39)は今季で引退すると明言。2035本のレッズのジョーイ・ボット(38)も全盛期は過ぎ、今季の打率は・167だ。

 過去に3000本を達成した打者は、平均32・2歳で2000本を通過したが、今このような好ペースで打てている選手がいない。理由は、近年打者はパワーを求められ、ヒット数が減っていること。投手のレベルアップで球速が上がった上に、早めにリリーフ投手と交代するから、バットに当てるのも難しいこと。守備シフトでヒットが奪い取られていること。新しい労使協定でルールが変わったものの、近年球団がサービスタイムの操作で有望選手のメジャーデビューを意図的に遅らせていたこと。その上で20年は新型コロナでシーズンが3分の1に短縮、全員ヒット数を積み上げられなかったこと。

 現役選手で一番可能性が高いのはアストロズのホセ・アルテューベ(31)で1783本。14年から17年に4年連続で200安打以上をマークしたが、最近はヒット数が減った。20年は42本しか打てなかった。今後7シーズン、平均175本を打たねばならないが、これは簡単ではない。ドジャースのフレディ・フリーマン(32)もまだ1722本。エンゼルスのマイク・トラウト(30)は1428本。20年はコロナで56本、21年は怪我で39本とペースダウンが著しかった。

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2022年4月24日のニュース