悪夢…巨人と13・5差 阪神・矢野監督「初回が全て」 1死満塁いかせず、球団最速の20敗目

[ 2022年4月24日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0-1ヤクルト ( 2022年4月23日    神宮 )

<ヤ・神>初回、捕邪飛に倒れるロハス。捕手・内山壮(撮影・久冨木 修)
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 阪神は23日、ヤクルト戦に0―1で敗れ、両リーグ最速の20敗目を喫した。25試合目での到達は、91年の27試合を更新する球団史上最速の負の記録。初回1死満塁を逃したことが最後まで響き、今季6度目の零敗、10度目の1点差負けだ。首位・巨人とは今季最大の13・5ゲーム差。巨人に最大13ゲーム差をひっくり返されてV逸した2008年のセ・リーグ最大逆転劇「メーク・レジェンド」のデッドラインも超えた。

 打てない。どうしても点が入らない。今季6度目の零敗に加えて早くも両リーグ最速の20敗に達した。25試合目での到達は、シーズン48勝82敗で最下位に沈んだ91年の27試合を上回る負の球団記録。矢野監督は、試合開始直後のチャンスを逃したことを嘆いた。

 「初回で(石川を)つぶせるチャンスがありながらね。今日の試合なんか、絶対に勝たなあかん。あそこで点を取れないのが、全てやね」

 1死から熊谷が中前打で出て、佐藤輝が左前打で続き、2人が重盗を決めたあとに大山が四球を選び全ての塁が埋まった。チームはここまで得点力不足にあえぎながら、満塁でのチーム打率は・400(10打数4安打)、11打点を稼いでいた。前日6得点の流れもあって、先制パンチを浴びせる絶好の機会だった。しかし、前夜3ランのロハスが課題の右打席で捕邪飛に倒れ、小野寺は見逃し三振に終わった。

 小野寺は今季9試合目にして初先発。21日のDeNA戦では代打満塁弾を放ち、糸井に代わって好調を買われて6番に抜てき。貧打解消へ、あの手この手で打開策を図る指揮官が組んだ今季21通り目のオーダーだ。しかし、その小野寺が不発に終わると、2回以降は42歳左腕の前に沈黙。その後は二塁ベースすら踏めず4投手の継投リレーで4安打に封じられた。石川に現役では2位の勝利数となる阪神通算26勝目を献上し、北川打撃コーチは「術中にはまったというか、緩急にもやられた」と完敗を認めた。好投のウィルカーソンを援護できなかった。

 「打線の奮起が必要だし、俺自身もどうやって点を取るかを考えないといけない」

 そう語った指揮官には試合後、神宮のファンから拍手が送られた。その一方で、別の場所では一部の観客から痛烈なヤジも飛んだ。昨年6月19日の20敗到達時は40勝2分け。しかし1年後にこんな姿になるとは誰が想像できただろう…。昨季との比較では勝利数がわずか10分1。また首位巨人とは13・5ゲーム差だ。08年に巨人が阪神との13ゲーム差をひっくり返したセ・リーグ最大逆転のデッドラインも超えた。暗闇から抜け出せない。(倉世古 洋平)

 《最大逆転優勝は14・5差》阪神が両リーグ最速の20敗到達。開幕25試合目は91年の27試合目を更新する球団史上最速。プロ野球全体でも25試合までに到達は05年の楽天25試合目以来17年ぶり、延べ11チーム目。50年国鉄の23試合目に次ぐ2番目のスピードだ。また、首位の巨人とは今季最大の13・5ゲーム差。これはセ・リーグ最大のゲーム差逆転優勝を果たした08年巨人の13ゲームを上回るもので、プロ野球最大逆転優勝の63年西鉄の14・5ゲームも目前に迫っている。なお阪神は最速で29日に自力優勝の可能性が消滅する。

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