日本ハムへ移籍 西武・佐藤龍世という男 北海から富士大経てプロの道 地元北海道で心機一転だ

[ 2021年8月12日 12:03 ]

日本ハムに移籍する佐藤
Photo By スポニチ

 日本ハムの公文克彦投手(29)、平沼翔太内野手(23)と西武の木村文紀外野手(32)、佐藤龍世内野手(24)の2対2のトレードが12日、両球団から発表された。

 日本ハムへのトレード移籍が決まった佐藤は、北海から富士大を経て18年ドラフト7位で西武に入団した。三塁手として「ポスト中村」の期待を掛けられ、1年目から開幕1軍入り。52試合に出場し、2本塁打を放った。

 期待を大きく裏切ってしまったのが、昨年4月に起こした不祥事だ。緊急事態宣言中にゴルフ場へ向かい、首都高速道路中央環状線山手トンネル内を法定最高速度時速60キロのところ、89キロ超過の時速149キロで走行。球団への報告が8月まで遅れ、無期限の対外試合出場禁止及びユニホーム着用禁止の処分(年内で解除)に。謹慎期間中はキャッチボールの相手もおらず、黙々と壁当てを繰り返し、打撃マシンと向き合っていた。

 自ら招いた種ではあるが、貴重なアピールの場を失ったばかりか、今季は同じ三塁手のドラフト1位・渡部と同6位のブランドンが台頭。現在は両者とも2軍で経験を積んでいるが「ポスト中村」としての存在感が薄くなっていた。

 プロ1年目。1歳上の森と、兄弟のようにじゃれ合っている姿が印象に残っている。一度、食事を共にしたこともあるが、話に夢中な先輩の横で黙々と肉を焼くなど、気の利く一面も垣間見えた。今季、実戦の場に戻ってきた佐藤は、練習中、試合中を問わず、張り上げていた大声もどこか遠慮がちに見えた。もちろん、不祥事への負い目も消えてはいないのだろう。新天地は故郷の北海道で、まさに心機一転。北の大地のホットコーナーで熱い姿を取り戻してほしい。(西武担当・花里 雄太)

続きを表示

2021年8月12日のニュース