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智弁学園・西村 8回零封!平安出身の父に並んだ聖地2勝目 投打かみ合い快勝発進

[ 2021年8月12日 05:30 ]

第103回全国高校野球選手権第2日・1回戦   智弁学園10-3倉敷商 ( 2021年8月11日    甲子園 )

<倉敷商・智弁学園>8回を無失点に抑え雄叫びをあげベンチに戻る智弁学園・西村(撮影・後藤 正志)
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 「全国制覇」という大目標に向け、個人の勲章にこだわりはない。智弁学園のエース西村王雅は8回を終え95球で6安打無失点。試合前に厳命されていた完封勝利が見えた中で小坂将商監督から「どうする」と問われると、迷わず答えた。「譲ります。2年生を投げさせてください」。1年夏から甲子園を経験し、勝ち上がることの難しさを知る左腕の言葉は重かった。

 甲子園初登板だった19年夏の2回戦・八戸学院光星戦では救援に失敗し敗戦投手となった。昨夏の交流試合でも中京大中京・高橋宏斗(現中日)と投げ合ったが延長10回サヨナラ負け。今春選抜で大阪桐蔭相手に自身初勝利を挙げたが明豊との準々決勝では5回5失点で涙をのんだ。己一人の力だけでは日本一に届かないことは分かっている。

 相手打者をしっかりと観察すると、タイミングを外し、低めで打ち取る。奈良大会準決勝で熱中症で途中降板した反省も調整に生かした。「うまく使えた」という100キロ台のカーブに球速以上に速くみえる速球を織り交ぜ三塁を踏ませず。聖地では初の無失点で終え、指揮官からも「大人の投球。(今までの投球で)3本の指に入るんじゃないか」と絶賛された。

 自身甲子園2勝目で90年夏に平安(現龍谷大平安)のエースとして2勝した父・基治さんに数字の上では並んだ。「一つずつ勝って、父を超えたい」。憧れの存在も今や通過点。勝ち続けて最後の夏を終わらせる。(鈴木 光)

 ≪前川3番で火付け役≫奈良大会までの1番ではなく3番に入ったプロ注目の前川右京は14安打10得点の火付け役となった。4回先頭で二塁強襲安打で出塁すると、続く山下陽輔の左翼フェンス直撃の適時二塁打で先制の生還。5回無死満塁では死球でこの回の5得点につなげた。「3番も経験はあるし、気持ちは変わらず準備ができた。後ろ体重にならず踏み込むことを意識した」。今春選抜では3試合で10打数2安打と不本意な成績に終わっただけに、2安打1打点にも満足していなかった。

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