聖隷クリストファー→法大・山口内野手 充実した1年と思えるかが大切

[ 2021年8月12日 05:30 ]

法大の山口
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 【栄冠は2年分輝く 昨夏独自大会Vの主将からのエール(2)】甲子園に出るため。それが山形から静岡の聖隷クリストファーに進学した理由です。3年時には主将を任され、チームには甲子園初出場の自信がありました。5月に甲子園大会の中止が決まった時、思い浮かんだのは、遠くに出させてくれた親の顔、今まで指導してくれた指導者の顔。「何が一番大切なのかな…」と考えた時、独自大会で優勝することだと思いました。

 主将としてモチベーションをなくした姿を見せてしまったら、チームとして良い方向に向かないと思いました。甲子園に出るために必要なことは「静岡で1番になること」とチームの皆も考えていたので、甲子園がなくなっても、目標は変わりませんでした。「どこのチームよりも意識を高くやってやろう」と大会まで毎日の練習を必死にやりました。

 独自大会で優勝した時は、何ものにも代え難い気持ちでした。今までやってきたことが報われた感じがしました。本当にうれしかった。例年だったら、甲子園で優勝しなければ、勝って終わることはできない。そういう意味ではいろいろと恵まれていたのではないかと思います。「甲子園がなくてダメだったな」というふうに思い返すのは簡単。いかに「充実した一年だった」と思えるかが大切。全員が同じ状況の中で優勝という結果を残せたので、終わり良ければ全て良し。良い一年だったと思います。

 行ったことがないので分からないですが、甲子園は人生が変わる場所だと思います。選手の方には甲子園でプレーできる喜びや、いろいろなものをかみしめて、頑張ってもらいたいなと思います。(構成・柳内 遼平)

 ◇山口 颯太(やまぐち・ふうた)2002年(平14)9月23日生まれ、山形市出身の18歳。小2で野球を始め、山形市立第一中では山形ボーイズに所属。聖隷クリストファーでは3年時に主将を務め、3年夏は「5番・二塁」で出場。高校通算4本塁打。卒業後は法大に進学。1メートル76、73キロ。右投げ左打ち。

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