東北学院 初出場で初勝利!山田、愛工大名電討ち2安打4打点

[ 2021年8月12日 05:30 ]

第103回全国高校野球選手権第2日・1回戦   東北学院5―3愛工大名電 ( 2021年8月11日    甲子園 )

<東北学院・愛工大名電>5回、東北学院・山田は適時三塁打を放つ(撮影・平嶋 理子) 
Photo By スポニチ

 1回戦4試合が行われ、春夏通じて初出場の東北学院(宮城)は愛工大名電(愛知)に5―3で競り勝ち、甲子園初勝利を挙げた。

 カクテル光線に照らされた東北学院ナインが、直立不動で校歌を斉唱した。初出場で名門・愛工大名電に勝利。2安打4打点の山田将生(しょうい、3年)も感慨深げに応援団と声を張り上げた。

 「ナイターは初めて。甲子園の雰囲気の中で校歌を歌えてうれしかった」

 今秋ドラフト候補の右腕・寺嶋大希(3年)を粉砕した。3回2死満塁から低めのスプリットを拾うようにして左中間へ運んだ。走者一掃の先制打。初球の145キロ直球を空振りし「いつもよりコンパクトに振ろう」と、バットを一握り短く持ちカウント2―2からの勝負球を捉えた。さらに、4―1で迎えた5回2死一塁だ。今度は145キロを流し打って三塁打し、貴重な5点目を叩き出した。

 本職は投手。3失点完投した伊東大夢(ひろむ、3年)が山田の凄さを解説する。「自分の打撃を生かすために外野もやっている。毎朝早くグラウンドに来て2人で振り込んできた。冬場は全員で1000スイング以上してきた」。午後7時に完全下校という進学校のハンデを克服した。

 就任27年目の渡辺徹監督も声を震わせ「本当に勝てるとは。夢みたい。山田は、いい投手に気持ちで立ち向かって打ってくれた」と称えた。夢中でつかんだ甲子園初白星。「次もチーム全員で勝ちにつなげたい」。山田がもう一度、声を張り上げた。(伊藤 幸男)

続きを表示

2021年8月12日のニュース