阪神・ガンケル 神通力も及ばず開幕からの連勝6でストップ 甲子園での貯金もついに消えた

[ 2021年7月15日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3-4DeNA ( 2021年7月14日    甲子園 )

<神・D>舌を出しながら肩を落としベンチに戻る阪神・ガンケル(撮影・椎名 航)
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 “負けない男”の白星街道も小休止だ。阪神・ガンケルは5回7安打3失点で降板。今季初黒星を喫し、前半戦最後の登板を快投で締めくくれなかった。

 「ランナーを背負う場面も多く、リズムの悪い投球になってしまった。攻撃に良い流れを持ってくることができなかったし、チームに申し訳ない」

 初回こそ無失点で終えたものの、リーグ屈指の強力打線はすぐに牙をむいた。2回は3連打で無死満塁。伊藤光、今永の下位打線を封じて2死までこぎつけながら、桑原に147キロの直球を右前に運ばれ2点を奪われた。

 4回には1死二、三塁から今永のピッチャー返しのゴロを捕球できず中前へ運ばれ追加点も献上。“無双”していた以前までの姿はなく、苦闘の末にマウンドを降りた。試合前まで無傷の6勝、自身が先発した試合でチームは11戦10勝と無類の“勝ち運”を誇ってきた背番号49の神通力も発揮されなかった。

 重い敗戦を際立たせるのが、甲子園でもがき苦しむ虎の姿だ。この日で聖地では19勝19敗2分けの勝率5割。5月26日の時点で最大9もあった貯金をすべて吐き出した。過去、セ・リーグの優勝チームが本拠地で勝率5割以下だった例は皆無。おのずと後半戦にすべき戦い方は見えてくる。

 矢野監督は惜敗を受け止め、前を向いた。「勝負事なんで。負けて何か言えることはない。勝って終わりたかったですけど。開幕から何カ月もタイガースらしい野球をやってきてくれた。ブレークを挟んで、もう1回、そういう形に戻れるように」。難局を乗り越えてこそ、絶景は見える。(遠藤 礼)

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